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ネズミ講詐欺事件はなぜ繰り返されるのか?

「金融システムは、信用を基盤に築かれているわけではない」

2008年12月22日(月)

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Ben Levisohn (BusinessWeek誌、金融・資産運用問題担当スタッフエディター)
米国時間2008年12月16日更新 「How to Make a Madoff

 資産バブルの崩壊で、闇に隠れていた投資詐欺が明るみに出ることがある。バーナード・マドフ氏の巨額詐欺事件は、まさしくそうしたケースのようだ(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年12月19日「米国への投資、ローリスク・ハイリターンの虚」)。

 著名な金融専門家、引く手あまたの資産運用家、そして米ナスダック元会長という顔を持っていたマドフ氏。今では、投資詐欺で“時の人”に成り下がってしまった。マドフ氏は、新規の投資家から集めた資金を従来の顧客への支払いに回す巧妙なネズミ講詐欺を働いた疑いが持たれている。被害総額は500億ドル(約4兆5000億円)にも上る。米証券取引委員会(SEC)によれば、資金繰りの悪化で不正な取引を隠しきれなくなり、今回の容疑が明るみに出たという。

 だが、悲しいかな、こうした詐欺事件は目新しいものではない。

 実例を挙げてみよう。リチャード・ホイットニー氏をご存知だろうか。著名な金融専門家、引く手あまたの資産運用家で、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)の社長だった人物だ(聞き覚えがある話ではないか)。ホイットニー氏は自身の投資会社を所有し、1938年頃、今回のマドフ氏と同様、投資実体の伴わない不正取引を行っていたことが明るみに出た。

 マドフ氏の場合と全く同じように、70年前、ホイットニー氏は投機的な低位株への投資損失を補填しようとしたのをきっかけに資金流用を始め、投資家は巨額の損害を被ることになった。米ニューヨーク・ヨットクラブ、NYSE、そして同氏の義理の父親までもが被害者となった。

歴史から得る教訓

 専門家にとって、明白な点が1つある。「資産バブルが発生するたびにこうした詐欺が起きている」と、米ニューヨーク大学(NYU)のロバート・ライト准教授(金融史)は話す。

 バブルは、詐欺犯が暗躍できる“隠れ蓑”になってしまう。市場が上向いている時は、あらゆる投資が可能に思えるのだ。

 1720年の英国の南海泡沫事件を振り返ってみてもそうだ。当時、株式はバブルの状態に陥り、投資家は目論見書を読んでも何をしているのか皆目見当がつかないほど事業内容が不明瞭な企業の株式を買いあさっていた。

 1792年には、金融株の投資バブルが起こった。アレクサンダー・ハミルトン初代米財務長官と親交があり、人々の敬意を集めていた著名な投資家のウィリアム・デュア氏は、投資銀行バンク・オブ・ニューヨーク(現バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)の株価を吊り上げたが、結局は破産した。

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