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オバマ次期大統領の公約で変わる教育

学校教育でのコンピューター利用に見直しの動き

2009年1月5日(月)

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Aaron Ricadela (BusinessWeek誌記者、シリコンバレー)
米国時間2008年12月16日更新 「Rethinking Computers in the Classroom

 米サンフランシスコにある児童数220人の小学校、ハーベイ・ミルク・シビル・ライツ・アカデミーでは、4年生の児童3人が教室の隅にあるパソコンを囲んで座っている。9歳の男子児童が、自分の順番が来るとヘッドホンを着け、画面を跳ね回るパンダのイラストに従って、画面に表示された物語を読んでいく。読み間違えると、米IBM(IBM)の音声認識ソフトが作動して、読み直すように促す。全員の順番が終了すると、教師は各児童の達成度を示す評価表をパソコンから出力する。そこには児童が最もつまずいた文字の組み合わせまで記載されている。

 これは、米国の教育の将来像のようにも見える。だが、ハーベイ・ミルクは最先端を行く小学校というわけではない。10年前に失敗に終わった、授業にパソコンを取り入れる試みに再チャレンジしようとしているのだ。かつて同校には多数のパソコンと専用のコンピューター室があったが、資金不足と訓練を受けたコンピューター担当スタッフの不足により、その取り組みは中止された。今では、コンピューター室は倉庫として使われ、箱が山積みになっている。サンデ・リー校長は、「何年も無駄遣いを続けた」と話す。

 リー校長は現在、授業にパソコンを導入する新たな試みのため、資金集めに奔走している。既に格安のパソコンを購入しており、来年初めには11教室に設置する予定だ。校長は44人の児童が同時に利用できるシステム上にIBMの英語教育支援プログラム「Reading Companion(リーディング・コンパニオン)」を導入したいと考えているが、このソフトウエアは1万ドル(約90万円)もするため、IBMからの助成を当てにしている。

予算も人材も足りない

 リー校長の経験からは、多くの教育関係者が指摘するように、米国の学校教育においてコンピューターがうまく応用されていないことが分かる。学校側はコンピューターの将来性には大きな期待を抱いているが、資金と訓練を受けた教師が不足しており、その多くの利点が引き出せていない。

 学校教育におけるコンピューター利用の効果に関する議論は、バラク・オバマ次期大統領が景気対策の一環として新たに連邦予算を投じ、学校へのコンピューターの設置と高速インターネットへのアクセス拡大を図る意向を示したのに伴い、新しい展開を迎えている(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年12月16日「Tech Stocks for the Stimulus Plan」)。

 多くの学校で、生徒の学習支援や試験成績の向上、社会に出て求められる分析能力やコミュニケーション能力の養成に、パソコンが役立っていないという研究結果が出ている。その原因としては、技術面を考慮しない机上の授業計画に頼っていることのほか、教師への適切な研修や技術支援がないことなどが挙げられる。

 また、「落ちこぼれを作らないための初等中等教育法(NCLB法)」の基準を満たすため、州内統一学力テストの点数を上げる試験対策に多くの時間が費やされていることにも問題があると教育関係者は指摘する。

 こうした状況の下、創造的な課外活動に取り組む余裕が学校側にはほとんどない。また教育委員会が、テクノロジーの導入に積極的な姿勢を政治家や保護者に訴えようとして、子供たちの実際の利用法を深く検討することなくコンピューターを購入する場合もある。

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