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中国は大丈夫か[25]意外なところに合作の種~中国という磁力(2)

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2009年1月9日(金)

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世界の国々から、中国が巨大市場として強く認識されるきっかけとなったのは、2001年の世界貿易機関(WTO)加盟である。それまで「世界の工場」としての側面が注目されていたが、「13億の眠れる民が目を覚ました」とばかりに中国市場を目指す企業が一斉に動き出した。2003年に掲載した「中国という磁力」。第2回は「意外なところに合作の種」。

* * *

2003年1月20日号より

中国の磁力が、アジアを大きく変えようとしている。13億人の潜在需要という抗しがたい誘惑。世界各国の企業がその市場発掘にしのぎを削る。どんなに競争が厳しくても、引き返すことはできない。中国で生き残れなければ、世界で敗れることを意味するからだ。
磁力を肌で感じるアジアの国々は、自由貿易協定(FTA)を介して中国との融合に動き出した。日本はこのまま停滞を続けるのか。復活のカギは大競争に跳び込む勇気と創造力だ。

(田原 真司、田中 成省、国司田 拓児)

 停滞が続く日本と、経済成長著しい中国。好対照の両国には、相互補完の種が意外にある。双方の足らざるものを補えば、巨大市場の展望が開ける。

目指すは五輪で「ベスト6」

プロ野球

 「あと5年半で、急速にレベルを上げなければなりません」。中国棒球(バンチウ)協会の楊傑(ヤンジエ)エグゼクティブディレクターは、今春から始まる取り組みが、時間との戦いだと強調した。彼が言う「5年半」とは、2008年に迫った北京五輪までの残り時間を指す。

 棒球とは中国語で野球のこと。政府体育局の直轄団体である中国棒球協会は、地元開催の北京五輪で「ベスト6」(楊ディレクター)という目標を掲げた。この目標、まだ国際大会の上位常連チームではない中国にとっては、かなり高いハードルと言わざるを得ない。米国、キューバ、日本、韓国。これだけでもう4チーム。ほかにも欧州勢や台湾などが出場するのだから。

 そこで協会は短期間に世界の上位に食い込む戦力を養成するために、「プロ化で選手のレベルを引き上げる」方策に出ることにした。北京タイガースに、上海ゴールデンイーグルス、天津ライオンズと広州ライトニング――。この4チームで今年3月、プロ野球リーグを正式発足させる。3月から4カ月間、中国各地でリーグ戦を行い、試合の模様を毎週、中国全土にテレビで生中継する。

体格が似ている日本人の野球ノウハウを学ぶ

 そこに意外なプレーヤーが絡む。J・坂崎マーケティング(東京都港区、以下JSM)という日本企業だ。スポーツに特化したマーケティング会社で、プロ野球・大阪バファローズ(旧大阪近鉄バファローズ)と米ロサンゼルス・ドジャースとの提携にも関与した。昨年9月に棒球協会とコンサルティング契約を締結。市民への普及活動や技術水準の底上げ、球団の活動資金作りなどを請け負う。

 野球の本場である米国企業に発注する選択肢もあったはず。なぜ協会は日本企業を選んだのか。「選手の体格が中国人と似ており、機動力で臨機応変な戦術を取る日本野球のノウハウを学ぶことが、中国の近道。普及活動やスポンサー獲得などのノウハウもアジアでは日本が一番」(楊ディレクター)。

 JSMは早速、行動を開始した。日本のプロ球団との姉妹球団制がその1つだ。選手やコーチ、監督を日本に派遣し、技術指導を受けさせる。昨年9月、大阪近鉄バファローズ(当時)がこの構想に乗り、本拠地が姉妹都市の関係にある上海ゴールデンイーグルスとの提携作業を進めている。「東京の読売ジャイアンツと北京、福岡ダイエーホークスと広州、横浜ベイスターズと天津についても、姉妹球団になるよう交渉している」と楊ディレクターは明かす。

日系企業がスポンサーに名乗り

 日本側にも、中国野球に肩入れするメリットはある。プロ野球が娯楽の一つとして定着すれば、球場の看板などは日本企業にとって絶好の宣伝媒体となる。昨年のテストリーグでは、既にスポーツ用品のミズノが協賛を行った。少子化などの逆風で、野球の競技人口が減り続けている日本のスポーツ用品業界としては、中国で知名度を上げ、市場に切り込みたい。JSMには、スポンサーの仲介などで手数料収入が入る。

 JSMのジャック・坂崎社長は「ユニホームや球場の看板などについても、スポンサーに手を挙げた日系企業が数社ある」と打ち明ける。

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