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暗雲漂う2009年のM&A市場

“消極的で慎重な”風潮が続く?

2009年1月8日(木)

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Ben Steverman (BusinessWeek誌、投資欄記者)
米国時間2008年12月30日更新 「M&A Looks Grim for 2009

 2008年末の状況から今後の動向を占うとすれば、2009年はM&A(合併・買収)市場にとって間違いなく厳しい年になる。12月29日、米化学大手ダウ・ケミカル(DOW)が競合する米特殊化学品メーカー、ローム・アンド・ハース(ROH)を153億ドル(約1兆4000億円)で買収する計画が頓挫した。クウェート政府がダウとの合弁事業の撤回を決めたためだ。ダウはこの合弁事業で得る資金をローム・アンド・ハースの買収資金に充てる予定だった。

 買収の望みが消えたわけではない。再交渉の余地はある。だが、M&Aを取り巻く環境がこうも厳しい状況では、買収を断念する事態になっても驚くには値しない。

 英調査会社ディーロジックの暫定値によると、2008年中に破談となったM&A案件は1309件、総額9110億ドル(約84兆円)に上る。米国でのM&A取引金額は2007年より29%減少。特に2008年終盤には、M&A取引はほとんど行われなくなった。

資金枯渇で干上がるM&A市場

 米証券会社ロバート・W・ベアードの調査によると、2008年11月の米国での取引金額は前年同月比で86%と激減している。同社のハワード・ランサー氏は、「驚異的な落ち込み」の原因として、2008年秋の信用市場の逼迫や世界経済の減速懸念を掲げ、「12月も似たり寄ったりの状況だ」と語る。

 米デチャート法律事務所のパートナーでM&Aが専門のウィリアム・ロウラー弁護士は、2008年を「悪夢のような年だった」と振り返る。

 最も重大な問題は信用市場の逼迫だ。秋以降、名だたる企業でさえ買収資金の調達に苦労している。信用力で劣るプライベートエクイティ(非上場株)投資会社の窮状は言うに及ばない。プライベートエクイティ投資会社の資金調達は秋以前から困難になっており、投資会社主導のM&Aは過去1年で71%減少したとディーロジックは見ている。

 先行き不安が市況悪化に拍車をかけた。企業の経営陣や取締役会は、株式投資家や貸し手同様、景気や金融の動向が会社の業績に及ぼす影響を測りかねている。「今後の見通しからM&A取引に自信を持てなければ、取引は実現しない」とロウラー弁護士は語る。

必要に迫られてのM&Aも

 それでも、企業は様々な理由からM&A取引に依然として意欲的だ。米会計コンサルティング大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の取引サービス部門パートナー、ロバート・フィレック氏は、検討中の多くの案件は「必要に駆られて行われる取引だ。企業は経済的事情でM&A取引を強いられる」と語る。資金調達のため資産を売却するのもその一例だと同氏は言う。

 また、体力のない企業が身売りせざるを得ないケースもある。買収する側は吸収合併に伴ってコスト削減策を行う。苦境に陥った金融業界はこうした類の業界再編が起こりやすい状況にあった。米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BAC)が米証券大手メリルリンチを443億ドル(約4兆円)で買収したのも、そうした数多くの事例の1つだ。

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