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「ビリー・エリオット」、映画「リトル・ダンサー」の鮮やかな舞台化

2009年1月23日(金)

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 ロンドンのウェストエンドで大ヒットしたミュージカル「ビリー・エリオット」が、ブロードウェイに上陸して話題になっている。映画「リトル・ダンサー」(原題は「ビリー・エリオット」)のミュージカル版である。ロンドンでこの舞台を見て、ブロードウェイでもこの作品が上演される日が来るのを心待ちにしていた私としては、遂にこの日がやってきたという思いである。

 今、この舞台はブロードウェイで最もチケットを取りにくい作品の1つになっており、今年のトニー賞でミュージカル作品賞に輝く可能性も高い。今回はミュージカル版「ビリー・エリオット」についてお伝えする。

サッチャー首相の政策に反対した炭鉱労働者の子、ビリー

 まず、この作品のさわりをご紹介しよう。

 1984年から1985年にかけて、英国で炭鉱労働者組合が大規模なストライキを敢行し、政府と激しく衝突した。英国の石炭産業は採算が悪いので炭鉱を閉鎖し、海外から石炭を輸入すべきだというサッチャー首相の政策に反対したためである。

写真、子役

ビリー役を演じる3人の俳優。左からキリル・クーリッシュ、デイヴィッド・アルヴァレズ、トレント・カワーリック

 「ビリー・エリオット」は、ストの行われている北イングランドの炭鉱町を舞台としている。

 ビリーの父親はストに参加する一方、強い子になってほしいとビリーにボクシングを習わせている。ところが、ビリーはバレエの魅力に目覚めてしまう。だが、女々しいお芸術にうつつを抜かすとは何事かと、父親はビリーを理解できない。

 ビリーは、表現したい、自分の道を切り開きたいという思いと、その思いを実現できない状況の中で苦しむ。そして、父親は徐々にビリーに理解を示していく……。

 1984年の炭鉱ストは、米国人にとって馴染み深いテーマとは言えない。この点に配慮して、劇場で配布される無料プログラム「プレイビル」では、1ページ分を当時の状況の解説と簡単な用語集にあてている。

 だが、「ビリー・エリオット」は英国の政治経済に関する知識がないと理解が難しい作品ではない。というのは、サッチャーに批判的なシーンはあるものの、この作品の主眼はサッチャリズムの功罪を分析することではないからである。

 ビリーの一途な姿、そしてビリーを取り巻く家族、友人、バレエの先生(ロンドン版でこの役を作り上げたヘイドン・グウィンがブロードウェイ版でもこの役を演じている)の温かな姿こそ、この作品の魅力である。

 私が一番好きなのは、「踊っている時に何を感じているの?」と問われたビリーが答える Electricity という曲だ。「うまく説明できないし、言葉が見つからないんだけど、自分ではコントロールできない感じなんだ」と語りだし、音楽を聴いていると自分の中で変化が生まれ、何かがはじけて、突然自分は鳥のように飛んでいると歌い、「僕の中で電気がはじけて、僕は自由になる」と歌い上げるくだりは圧巻である。

舞台版の作曲はエルトン・ジョン

写真、エルトン・ジョン

作曲を担当したエルトン・ジョン

 舞台版では、映画版で脚本を執筆したリー・ホールの希望もあり、映画版のディレクターのスティーブン・ダルドリーと振り付けのピーター・ダーリングが引き続き制作に携わっている。ホールは舞台版の脚本の執筆に加え、作詞も担当している。

 作曲を担当したのは、エルトン・ジョン。映画版をカンヌ国際映画際で見て感涙にむせんだ。ジョンは、母親と祖母の後押しを受けてロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックに学び、音楽で自己を表現してきた。ジョンは自分をビリーに重ね合わせたようである。

 そして、「ビリー・エリオット」の公演を続けていくうえで難関なのは、ビリー役を演じることのできる優れた俳優を確保することである。

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