「水野博泰の「話題潜行」from NY」

オバマ演説、盛り上がり8分目の理由

チェンジもホープもない重い内容に聴衆は戸惑った

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2009年1月22日(木)

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 1月20日、米国の首都ワシントンで開催された正副大統領の就任式を見てきた。

 その歴史的瞬間を一目見ようと、全米、いや世界から集まってくるのは200万人とも300万人とも言われていた。当然、世界各国からマスコミも押し寄せる。我がニューヨーク支局でも記者証の発給を申請したが、発給数に制限がかかり、送られてきたのは1枚だけ。実際にはマスコミも一般の人も一緒くたの入場チケットである。

 そのなけなしの1枚は同僚記者に渡し、筆者はチケットを持たない大多数の人たちに対して今回初めて開放されるという「ナショナルモール」を目指すことにした。モールは米議会の西側に広がる長大な国立公園で、西端にはアブラハム・リンカーンの巨大な石像を収めたモニュメント、真ん中にはワシントンで最も高いワシントン・モニュメントがそびえている。

ホテル予約なし、ニューヨークから日帰り強行軍

 ホテルの予約もなし。11月4日の大統領選でバラク・オバマがジョン・マケインを下した頃にはもうワシントンとその近郊のホテルは予約で満杯になっていた。11月末にワシントンを訪れた時、ホテルの従業員に「1月19日と20日に部屋は取れないか」と尋ねたら、何をバカなことを言ってるんだと怪訝な顔をされ、「ここから半径60マイル以内のホテルに空きはないわよ」と冷たく突き放された。

 そこで、日帰り強行軍を試みた。飛行機よりもスケジュールの狂いが少ないと考えてニューヨークのペンシルベニア駅から長距離列車(アムトラック)でワシントン・ユニオン駅に入ることにした。ユニオン駅は就任式典が行われる米議会から近いので移動も楽だと踏んだ。往路は1月19日午後11時5分ペンシルベニア駅発の夜行列車だ。

 式典会場に間近いチケットエリアへの入場には非常に厳しい規制がかかっていた。バックパックやカメラバッグなどは禁止。傘や写真の三脚もダメ。モールへの入場も同じような規制がかかるかどうか判然としなかったが、持っていって没収されたり、入場を拒否されたりすると嫌なので何も持って行かないことにする。できる限りの厚着をして、取材ノートとカメラだけ持って駅に向かう。

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著者プロフィール

水野 博泰(みずの・ひろやす)

日経コミュニケーション記者、日経E-BIZ副編集長、日経ビジネス編集委員、日経ビジネスオンライン副編集長を経て、2008年4月よりニューヨーク支局長。

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