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中国は大丈夫か[42]近頃の総経理には腹が立つ~激震「世界の工場」(3)

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2009年2月4日(水)

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「世界の工場」を取り巻く環境が激変している。人民元の切り上げや猛烈なインフレでコストは急上昇、権利意識に目覚めた労働者は個を主張し始めた。輸出を抑えたい中国政府の思惑も重なり、「低価格大量生産」一辺倒の企業は淘汰のピークを迎えつつある。

* * *

2008年6月9日号より

荒波のごとく押し寄せる環境変化は、多くの企業が日本でも経験済み。労使一体経営や絶えざる生産改革──。その処方箋は社内にある。「中国式」はもうあり得ない。万国共通の「当たり前」を実践に移す時だ。

(香港支局 熊野 信一郎)

 環境問題、インフレ、人件費上昇、労働争議…。この10年足らずで中国に起こった様々な現象は、日本も戦後から高度成長期にかけて同じように経験してきた。

「中国式」モノ作りは終焉

 先進国よりも安い労働力と低い貨幣価値を背景に輸出を見る見る伸ばす。その帰結としての貿易黒字拡大は貿易摩擦を生み、為替の調整に追い込まれる。その間、国内ではインフレや労働争議、環境問題が深刻化する。

 その規模や時代背景は違うものの、1つの国が足早に経済成長を遂げる際に必ず通過するプロセスであろう。ただ中国の場合、その期間があまりにも短過ぎた。ベトナムなどに生産の一部を移管する動きも、その急激な変化が引き起こした1つの必然だろう。

 この過程で、「中国式」のモノ作りは終焉を迎えつつある。

 安価で豊富な労働力。少なくとも沿岸地域では、それを前提にした「低価格大量生産」は限界に来ている。人件費が“国際標準”に向けて上昇し続けることは確実。高度な開発機能や生産技術を移管しなくては、採算が合わなくなってくる。優遇税制や加工貿易など、投資を呼び込むための“エサ”は回収される一方だ。

 それでも、世界への輸出拠点から中国国内市場向けへと徐々に軸足を移しながら、生産活動は脈々と続く。

 そこでは、特殊な「中国式」ではなく、人材を最大限活用する「当たり前」の改革努力こそが強さを発揮する。

「労務管理ノウハウ」は武器

 2年前、トヨタ自動車グループ各社の生産部門の担当者約40人が、アジアの有力企業の工場を見学して回った。韓国ではサムスン電子とLG電子、中国に入って青島ビールと家電の海爾集団(ハイアール)の工場を訪れた一行が次に向かったのは、東莞市にあるEMS(電子機器の受託製造サービス)企業ユー・エム・シー・エレクトロニクス(UMC、さいたま市)の工場だった。

 見学先リストにあるのはキヤノンやデンソーなど各業界の最大手クラスの現地法人。その中になぜUMCの名前があったのか。“トヨタ系御一行”の目当ては、同社の人材教育とモチベーション管理の手法にあった。

 工場6階の研修室には、入社順に並んだ全従業員4000人の名前が壁一面に張り出してある。名前の横には各自が取得した資格や技能が記してあり、一目で分かるように色分けもされている。

 これを見れば、ほかの従業員と比べた場合の自分のレベルが一目瞭然。入社して間もないのに多くの資格を取得した社員もいれば、その反対もいる。

 「労働争議のほとんどが、昇格や昇給への不満から起こる。こうして一目瞭然にしておくことは、危機管理の基本。細かなノウハウの蓄積が我々の強み」とUMC香港の内山修社長は話す。

食堂の運営経費まで廊下に張り出し

 UMCはデジタルカメラから複写機、テレビ、自動車部品まであらゆる電気製品の基板のはんだづけや組みつけなどを請け負う。

 独立系で、特定の大手メーカーと強い関係を持つわけでも、特殊分野に特化しているわけでもない。短いサイクルで回る受注への対応力、それを支える人材管理能力が競争力の源泉だと考えている。

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