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中国は大丈夫か[46]不動産市況とテレビ販売は連動する~五輪後の中国経済(4)

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2009年2月10日(火)

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長らく続いた2ケタ成長が終わり、2008年の下半期、中国経済は7~9%成長へと失速した。奇しくも、8月に開催された北京五輪の前後で、経済情勢が一変した格好だ。2008年6~7月に掲載したシリーズ企画「五輪後の中国経済」。第4回は「家電需要」。

* * *

2008年7月14日号より

四川大地震の心理的影響か、6月の需要期に販売は伸び悩んだ。金融引き締めに加え、住宅の買い控えも先行きの不安材料に。中長期的な需要は底堅い。だが、中国メーカーとの競争は熾烈になる。

(中島 募、鈴木 雅映子)

 上海市の繁華街、徐家匯にある米家電量販の「ベストバイ」。昨年1月にオープンした中国第1号店で、上海でも最大規模の売り場面積と売り上げを誇る。エスカレーターで3階に上がると、各社の薄型テレビが壁を埋め尽くすように並んでいた。

家電量販店の密集地も客の姿はまばら

 しかし店内を見回すと、「端午節」と呼ばれる6月7~9日の3連休にもかかわらず、客の入りはいま一つ。この地区にはベストバイ以外にも中国大手の国美電器や蘇寧電器などの家電量販店が密集して立ち並んでいるが、どの店も客の姿はまばらだ。

 端午節は8月に開催される北京五輪前の商戦期として期待が寄せられ、営業時間を深夜0時まで延長して来客に備える店舗もあった。しかし多くは空振りに終わった。ある日系家電メーカーの幹部は「薄型テレビの市場は予想以上に冷え込んでいる。売り上げが目標の半分に達しなかった店舗も多いようだ」とため息をつく。

 中国における2007年度の薄型テレビの出荷台数は958万台だった。前年比178%の成長を遂げ、日本を抜いて北米と西欧に次ぐ世界3位になった。その巨大市場が突如として変調を来したのは、主に2つの原因が考えられる。

四川地震や長雨の影響も

 1つは、5月12日に起きた四川大地震の影響。地震大国である日本と違って中国人の多くは地震に慣れていない。松下電器産業の中国法人でAV(音響・映像)製品の販売を統括する繁実建史マネジングディレクターは「将来の生活に不安を感じる人が増えて、マンションの買い控えが起きている」と分析する。関連する耐久消費財も売れ行きが鈍ったというわけだ。

 実際、中国の不動産市場は今年に入ってから振るわない。例えば、上海の不動産価格の動向を示す代表的な指数である「中房上海指数」によると、5月の住宅不動産価格の上昇率は、前月比0.01ポイント減の1.25%。2月から上向きだった上昇率が、ここにきて足踏みする形となった。昨年の平均上昇率が2.96%だったことを考えると、市場の成長鈍化は否めない。

インフレと株価下落が追い打ち

図表、中国の不動産に関連する指標の推移

 中国国家統計局が発表している「中国不動産見通し指数」も、昨年11月をピークに低下が続いている。

 中国では、住宅購入を機に家電製品を買い替えるのが主な購買行動の1つになっている。それだけに、住宅の買い控えはテレビに代表される家電製品の需要を大きく左右する。国美電器の李俊涛・副総裁も「地震による消費マインドの変化は顕著だった。消費を控えて被災地に寄付するといった活動が中国全土に広がっている」と語る。

 2つ目はインフレと株価下落だ。

 今年4月、中国のCPI(消費者物価指数)上昇率は前年同期比で8.5%まで急伸した。5月は7.7%に下がったが、昨年までは6%台にとどまっていたから、今もなお高い水準と言える。特に生活必需品である食品や自動車燃料・部品のCPI上昇率は、それぞれ19.9%、8.1%と極めて高い。

 それを受けて、政府による金融引き締め政策が続いている。あおりを受けたのが株式市場だ。代表的な指数である上海総合株価指数は、ピークの半分以下まで落ち込んだ。中国に1億人いる個人投資家のうち、9割が株式投資で損失を受けていると言われるだけに、消費行動への影響は軽視できない。

 「生活必需品の価格高騰」と「思うに任せない財テク」。このダブルパンチが消費者の財布のひもを固くしていることは予想に難くない。

市場拡大を左右する「4つの商戦」

 嗜好性の強い薄型テレビだけではなく、エアコンの売れ行きも良くない。この原因と考えられるのが、広東省など中国南部で降り続き、一部で洪水も起こしている大雨である。松下中国の河野優・総裁は「長雨の影響で気温が上がらず、エアコンの売れ行きが伸び悩んでいる」と打ち明ける。

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