Robert D. Hof (BusinessWeek誌、シリコンバレー支局長)
米国時間2009年1月28日更新 「The Difficulties Bartz Faces at Yahoo」
1月27日、米ヤフー(YHOO)は2008年第4四半期の決算を発表。予想を上回る利益と、新CEO(最高経営責任者)キャロル・バーツ氏の率直な言動を投資家らは好感した。だが、この先数カ月の見通しは明るくはなく、同氏就任の祝賀ムードは、長続きしそうもない。
共同創業者の前CEOジェリー・ヤン氏の後を継いでわずか8日。決算発表の電話会見が、バーツ氏にとって正式就任後初の公式発言の場となった。アナリストらに対し同氏は、ヤフーを売る気はないとの意向を表明。検索広告事業の全体または一部など、事業を部分的に売却する可能性は排除しないものの、確固とした独自路線で今後の進路を定める方針だと明言した。「あらゆる選択肢が検討の対象となる。だが、当社をバラバラに解体して叩き売るつもりはない」。
決算発表後の時間外取引で、同社の株価は約5%上昇。12月に人員削減や事業所閉鎖の費用を計上したことや、海外資産の減損処理が発生したことに伴って、第4四半期は3億300万ドル(約273億円)の純損失となったものの、営業利益は予想を上回った。従業員のストックオプション費用などの特別項目計上前の1株当たり利益は17セント。前年同期の13セントを上回り、市場予想の12セントを大きく超えるものとなった。
オンライン広告が伸び悩み
売上高の減少は、景気後退の波にのまれた企業の影響を被り、オンライン広告が伸び悩んでいることを表す。ほかのウェブサイトからのトラフィック(取引)獲得コストを除いた場合の売上高は約13億8000万ドル(約1242億円)。前年同期比2%減で、アナリストらの予想と同程度だった。総売上高は同1%減の約18億ドル(約1620億円)だ。1月27日の通常取引での同社株価は2%弱上昇し、11.34ドルとなった。
それでも3カ月前と比べて10%ほど低く、米マイクロソフトから1株当たり33ドルでの買収提案を受けた1年前と比べると雲泥の差だ。
市場の受け止め方は好意的だったが、アナリストらは今年の先行きに明るい材料はあまりないと見る。特に、同社が示した今年第1四半期の予測が厳しかったことが大きい。当期の予測売上高は15億3000万〜17億3000万ドル(約1377億〜1557億円)。前年同期の18億2000万ドル(約1638億円)から5〜16%の落ち込みだ。また、利払い前・税引き前・償却前利益は3億6500万〜4億1500万ドル(約329億〜374億円)との予測で、4億7500万ドル(約428億円)というアナリストらの事前予想を大きく下回った。そのうえ同社は、恒例の年間予測も発表しなかった。
さらなる凋落の危機に瀕する同社では、幹部らが追加のコスト削減計画に何度か言及しているが、12月10日に発表した10%の人員削減策ほど大掛かりなものではない(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年12月10日「And So the Yahoo Layoffs Finally Begin. But a New CEO? Not That Soon」)。
米サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、ジェフリー・リンゼー氏は、「成長への道筋が見えない。投資家を喜ばせるのは抜本的改革への着手しかないが、そこに至るまでには何カ月もかかるかもしれない」と指摘する。
好印象だが具体策は聞けず
ソフトウエア大手米オートデスク(ADSK)の元CEO及び元会長という経歴を持つバーツ氏だが、自身が抱く計画の具体的な中身について、会見ではほとんど明らかにしなかった。アナリストらを相手にした話しぶりは気さくで、時には冗談も交え、同社及びインターネット全般についてもっと勉強が必要だと明かし、社内の様々な人と話をする時間が必要だと述べた。それには少なくとも数週間かかるだろうと示唆した。
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