• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

タタ・モーターズ、天国と地獄

超低価格車「ナノ」の一般公開から1年

  • BusinessWeek

バックナンバー

2009年2月6日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Mehul Srivastava (BusinessWeek誌記者、ニューデリー)
米国時間2009年1月30日更新 「Tata Motors' Reversal of Fortune

 インドのタタ・モーターズ(TTM)は、この1年で天国と地獄を味わった。わずか1年前、絶頂期にあったタタは、「ジャガー」と「ランドローバー」という英国を代表する高級車ブランドを23億ドル(現在のレートで約2060億円)で買収。大人気の世界最安車「ナノ」を一般公開したのも、ちょうど昨年の今頃だ。高騰に沸くインド株式市場とともに、タタの株価もうなぎ登りだった。

 だが、状況は一転した。1月30日、インドの大財閥タタ・グループが誇る壮大なムンバイ本社で発表された前四半期(2008年10~12月期)の決算は、過去7年余りで初の赤字決算となり、5400万ドル(約48億円)の損失を計上。売り上げは7~9月期から3分の1近く減少したという。10月前後に予定されていたものの、生産拠点の変更を余儀なくされて宙に浮いたナノの市場投入や、返済のめどが立たないジャガー・ランドローバー買収時の数十億ドルに上るつなぎ融資など、暗いニュースが相次いでいる。

 しかし、赤字決算にもかかわらず、タタは強気の姿勢を崩していない。「消費需要は上向き始めている。今四半期は業績改善が見込めるだろう」と、タタのラビ・カントCEO(最高経営責任者)は話す。

 インド自動車メーカーの中でも、おそらくタタほど世界に知られた企業はない。そんなタタが急速に勢いを失ったのは、国際信用市場の機能不全や国内経済の減速による事業環境の急速な悪化に直面するインド企業一般の状況と無縁ではない。ここ10年近く増加の一途をたどっていた輸出が減少。6%前後で安定していたインフレ率も、昨年は一時12%を超え、インフレ防止を目的とした高金利が維持されている。

 ある自動車アナリストは匿名で、「タタに限らず、業界全体が不振に陥っている。ただ、巨額の債務を抱えているタタにとっては特に時期が悪かった。高金利と給与所得者の雇用不安が払拭されない限り、自動車販売が上向くことはないだろう」と分析する。

裏目に出た積極戦略

 実際、タタが快進撃に打って出ようとした途端、市場環境が一変した。世界第2位の成長を遂げているインド自動車市場で3番手につけるタタの販売台数は、いったん下降に転ずると、その後は加速度的に減少。景気悪化による消費者の車の買い控えが原因だ。

 タタは2008年10月頃に発売を予定していたナノの大ヒットを狙っていた。だが、タタが借り入れた工場用地を政府に接収された農民から抗議運動が起こり、3億5000万ドル(約313億円)を注ぎ込んだ完成間近の工場建設は中止。国内の代替地への移転に追い込まれた。

 カントCEOは、「生産拠点の移転には、納入業者の移転・変更など様々な問題が絡んでくる。だからといって、既存工場のラインで暫定的にナノを少量生産しても、購入意欲の刺激にはなるだろうが、旺盛な需要を満たすには程遠い」と語る。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員