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中国は大丈夫か[48]路地裏の中国人研修生~チャイナ・パワーが日本を変える(1)

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2009年2月13日(金)

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 行く人あれば、来る人あり。中国が「世界の工場」になる過程で多くの日本人が中国へと渡った。その人たちが帰国したり、中国人作業員が来日したりすることで、日本の「内なる中国化」も始まった。日本への留学経験がある中国人や、中国から帰化した人たちの影響も大きい。

* * *

2002年9月23日号より

 世界経済が融合していく時代に、企業は中国という「現実」から目をそらすことはできない。中国進出だけが生き残りの道ではない。国内産業復活のカギは日本にあって中国を知る者たちの知恵を借りることだ。あなたの知らない、「内なる中国」の最前線へご案内しよう。=文中敬称略

(田原 真司)

 日中国交正常化から30年。日本に暮らす中国人は38万人を超えた。全国の工場や農場で5万人の研修生が働き、大学や専門学校では9万人の留学生が学ぶ。彼ら「内なる中国」の力は、日本企業のあり方を大きく変えようとしている。

中国野菜にセーフガード発動

 東京から北北西へ関越自動車道をひた走ること2時間余り。雄大な赤城山の姿を間近に望む群馬県の利根沼田地区は、高原の冷涼な気候を利用した野菜づくりが盛んな土地だ。

 真昼の強い日差しが照りつける中、見慣れない顔つきの若者たちが黙々と農作業に汗を流していた。記者の姿に気がつくと、「コンニチワ」と人懐こい笑顔で挨拶してくれる。中国、タイ、インドネシアなどから来た外国人研修生たちである。

 日本の野菜畑で働く外国人が増えている。研修生受け入れの支援団体である国際研修協力機構によると、同機構の支援で2001年に来日した研修生のうち、1887人が農業に従事する。1997年の498人から4倍に増えた。

 背景には、日本の野菜農家が直面している深刻な現実がある。デフレの逆風の中、高コスト体質の国内農家は低価格の輸入野菜との厳しい価格競争にさらされている。中でもここ数年、人件費が日本の20分の1という中国からの野菜の輸入が急増した。昨年4月、自民党農林族議員の圧力で、政府がネギ、生シイタケ、畳表(イグサ)の暫定セーフガード(緊急輸入制限)発動に踏み切ったことは記憶に新しい。

家族3人で始めた農場、年商3億円弱に

 今年に入り、中国産冷凍ホウレンソウから基準値を超える残留農薬が次々に検出されたことで、消費者には中国産離れの動きも見られる。しかし国内産の農産物も、BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)問題や産地の偽装、果実への無登録農薬の使用など相次ぐ不祥事に揺れている。

 そんな中、「日本の野菜づくりは中国と競争できる」と堂々と言い切る経営者がいる。有機野菜の大規模栽培を手がける農業生産法人、グリンリーフ(群馬県昭和村)の社長を務める澤浦彰治(38歳)である。

 「中国には絶対真似できないものを柔軟な発想で提供すれば、野菜づくりはビジネスになる。日本の農業が国際競争力を失ったのは、農家は作物を育てさえすればいいという固定観念から抜け出せず、工夫を怠ったからだ」

 澤浦は、赤城山の裾野の25ヘクタールでレタスや白菜など様々な野菜を栽培。大手外食チェーンなどに直接販売している。大手企業との契約で安定した出荷量を確保しながら、中間流通の経費を省く。さらに、保冷トラックを畑に直接乗り入れて取れたての鮮度と食味を維持するなど、数々の独自の工夫を重ねている。中国産野菜の輸入が急増した時期にも、コスト削減、付加価値向上、安全性確保の鼎立で着実に成長してきた。12年前、家族3人で始めた農場は、昨年度は売り上げ2億8000万円を稼ぎ出した。

慢性的な人手不足という泣き所

 そんな澤浦にも泣き所があった。急速な過疎化と高齢化が進む農村での、慢性的な人手不足だ。

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