「韓国発 毎経エコノミー」

キャバクラに見る、韓国経済縮小の兆し

ソウルの繁華街・江南の灯が消えた

バックナンバー

2009年2月17日(火)

1/2ページ

印刷ページ

灯り消えた江南のキャバクラ

「毎月1000万ウォン(約65万円)近く稼いできたけど、今はその半分も稼げない。2000年代に入って以来、ここまでひどい不況は経験したことがない」。ソウルの江南(カンナム)地区のとあるキャバクラ。同社の社長はこうぼやく。

 江南の高級キャバクラにも不況の嵐が直撃している。最高級キャバクラの一部は既に店を閉めた。過去にはなかった割引サービスで客を引いたり、店舗業態を変えたりしてしまう店まで現れた。指名の多かったキャバクラ嬢の収入も半分に落ちた。

収入は以前の半分、営業を停止する店も現れる

 ソウル市・瑞草洞(ソチョドン)でキャバクラを経営しているキム社長(37歳)は最近、店を開けられない日が多くなった。昨年11月頃から客足が途絶えたからだ。キム社長は「常連さんが前もって連絡を入れてくる時だけ店を開けている。賃貸契約の期限がまだ残っているので仕方なく営業しているが、契約が終了したらすぐにでも店を畳むつもりだ」と話した。


不況で江南地区のキャバクラは客足が半減、苦境に立たされている(提供:韓国毎日経済新聞社)

 不況の嵐は、江南の高級キャバクラを次々と倒している。江南で最も高級なキャバクラである「テンプロ(上位10%という意味)」の店舗では既に3カ所が営業を中断している。公式な統計がないため、「テンプロ」店の数を明確に表すことはできないが、昨年までに約18店が営業していたというのが業界関係者の共通認識だ。しかし、今でも営業しているのは6〜7店のみに過ぎないという。

 「テンプロ」だけでなく、カラオケ店なども少なくとも30〜40%、多いところでは半分まで売り上げが落ちている。

 「テンプロ」に代わり、それより値段がやや低い高級ルームサロン(個室クラブ)が主流となった。しかし、ルームサロンの収入も大幅に減り、平年より売り上げが30〜40%以上減少し、接客する従業員の収入も半減したという。

 会員制ルームサロン「ボラカイ」のママであるユンさんは、「いつも月に1000万ウォン(約65万円)ぐらいの売り上げがあったけど、今は500万ウォン(約32万円)にとどまっている」と言った。キャバクラ嬢も同様だ。ある店のキャバクラ嬢は「以前は月に1000万ウォンも簡単に稼げたが、今は午後から入店した客が夜中まで居座っていることも多く、客の回転が悪いので収入が落ちる」と愚痴をこぼす。

 「ボラカイ」を経営するキム・ソンリョルGMCコンサルティング社長は「江南でキャバクラを経営すると、賃料を除く税金だけでも毎月1200万ウォン(約78万円)以上必要なので、毎月3000万ウォン(約195万円)ぐらい稼げないと、店を続けられない」と説明した。

 別の道を選ぶキャバクラ嬢も多い。レーシングガールやナレーター、モデルに抜擢されるのはいい方で、買い物依存症を乗り越えられず、(手っ取り早く高額収入を得るため)客との性的行為を勧める店に転職する女性も少なくない。

 あるキャバクラ嬢は「専門学校を休学してこの仕事をしている。学校の男友達は子供っぽく見えて一緒に遊ぶ気にならない。最初はすぐに辞める気だったが、生活のためならこの店は一番だ」とも言う。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント0件受付中
トラックバック


このコラムについて

韓国発 毎経エコノミー

韓国の毎日経済新聞社が発行する「毎経エコノミー」は、企業の幹部や専門職、個人投資家などを対象とする週刊ビジネス誌。発行部数12万部はこの分野では最大規模だ。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン

日経ビジネスからのご案内