「毎経エコノミーのベスト・アナリストが見た業種分析(1)自動車」
米国の「ビッグスリー」──ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラー──が政府の支援によって延命されているほど、世界の自動車市況は悪い。一方で、現代自動車がリードしているというニュースも聞こえてくる。市場を鋭く読むベストアナリスト3人は市場をどのように注視しているのか、意見を聞いてみた。
双竜自動車の破綻で幕を開けた2009年
韓国内外を問わず自動車業界は非常事態である。世界経済の寒波は自動車産業に直撃弾を落とし、韓国内の自動車業界も打撃を受けた。今年1月には、双竜(サンヨン)自動車が販売不振を克服できず会社更生法の適用を申請した。昨年5月、5480ウォン(約350円)まで上がった双竜の株価は、1325ウォン(約85円)まで下がり取引停止となった。
今年1月、現代自動車、起亜自動車などの自動車5社の実績も大幅に落ち込み、前年同月比で34.7%も販売が減少している。韓国市場も絶望的だ。昨年12月、乗用車購入時に課せられる個別消費税を30%も引き下げる自動車消費振興政策にもかかわらず、前年同月比で23.9%も下落、7万3537台にとどまった。これは2005年2月(7万1886台)以降、3年11カ月ぶりの低水準である。
状況はよくないが、チャンスがないわけでもない。今後、自動車業界に投資する時考慮すべき変数は何だろうか。まずグローバル市場でどこが生き残るかということを見極める必要がある。
自動車の需要は昨年より減少気味である。現代証券のチョ・スフン研究員の分析では、昨年5.2%落ち込んだ需要が今年はさらに12%以上落ち込むだろうと予測する。チョ研究員は「昨年は先進国市場が厳しく落ち込んだが、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興市場需要で持ちこたえた。しかし、今年は新興市場も減少に転じ困難が予想される」と指摘した。
どのメーカーが市場シェアを高めトップに立つのかも見極めなければならない。LIG投資証券のアン・スウン・リサーチセンター長は、3つのことを指摘した。「ビッグスリーの構造改革が成功するかどうか、日本車の競争力が強化されるかどうか、中国企業による国外自動車企業のM&A(合併・買収)があるのかどうかである。
昨年、米国の自動車販売量はピーク時の半分となった。この危機の中で、日本車がどれだけ市場シェアを高めることができるかに関心が集まっている。日本車は燃費がよい小型車で強勢を見せている。不況時は市場シェアを高めるチャンスとなる気配だ。それでなくともGMはトヨタ自動車に追撃を許し、77年ぶりに自動車業界の王座を明け渡している。
中国企業によるM&Aは注目だ。「世界の自動車メーカー」を夢見る中国の自動車企業は危機をチャンスと見なしている。ビッグスリーに対しても買収戦に打って出る勢いだ。米ウォールストリート・ジャーナルによれば、フォードが売却を打診しているボルボのほか、上海汽車工業(SAIC)、長庵(チャンアン)自動車などが主な買収先に挙がっている。アン・センター長は「米国と日本、中国企業間の競争を通じ、自動車産業地図が描き換えられる。韓国内の自動車メーカーも影響を受けざるを得ない」と強調する。
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