• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

中国は大丈夫か[53]脚光浴びる“人づくり”ビジネス

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2009年2月20日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 モノを作って輸出する拠点から、モノを作って売る市場に。そして、サービスも売れるようになってきた。日本企業のサービスや人材教育の水準の高さは、中国でも定評がある。

* * *

2006年8月7・14日合併号より

 中国で、モノづくりならぬ“人づくり”のビジネスが脚光を浴びている。生活に豊かさを求める消費者や、人材不足に悩む企業の需要が背景。その最前線を行く日本企業4社の取り組みを現地から報告する。

(北京支局 田原 真司)

ヤマハ
――顧客を育てる

 「ド・レ・ミ、ミ・レ・ド」――。

 先生が弾くピアノのメロディーに合わせて、子供たちの元気な歌声が教室いっぱいに響く。ここは、上海市の繁華街にある高級百貨店の7階。楽器大手のヤマハが昨年10月に開設した、中国初の「ヤマハ音楽教室」だ。

オープン9カ月で生徒数は550人

 オープンから9カ月余りで、生徒数は既に550人。ピアノ、サックス、ドラムなど様々な楽器を学べるが、中でも好評なのが4~5歳児とその親を対象にした「幼児科」のグループレッスンだ。子供の聴力が最も発達する幼児期に、友達や親と一緒に歌を歌う楽しさを体験しながら、正確な音感を自然に身につけられるのが売り物。半年間のプログラムで、初回募集者の次のステップへの更改率は9割を超えた。

 「滑り出しは順調。来年から北京や広州にも教室を展開し、3年後にはフランチャイズを含めて教室数100カ所、生徒数2万人を目指す」。ヤマハ執行役員で中国の事業統括会社のトップを務める越場正明氏は意気込む。

 上海、北京、広州など経済発展の進んだ沿海部の大都市では、先進国並みの購買力を持つ豊かな消費者が、既に数千万人に達すると言われる。こうした富裕層は、ブランド品、自家用車、マンションといった高額商品を単に買うだけでは飽き足らなくなりつつある。お金をどのように使えば、より豊かで満足度の高い生活を送れるのか、それを教えてくれる情報やサービスに強い関心を持ち始めているのだ。

“ピアノ大国”の変化をとらえる

 モノを作って売るだけでは、今後は中国の消費者の心をとらえられるとは限らない。むしろ、企業側から良い意味で積極的に消費者を啓蒙し、育てることで、今までにない需要を引き出せる可能性が生まれている。

 ヤマハの音楽教室は、そこだけを見れば音楽の知識や楽器の演奏法を教えるサービス業だ。しかしもっと大きな視点で見ると、ヤマハの中国事業全体に欠かせない一翼を担っている。

 同社の中国進出は1990年、天津市に電子楽器の合弁工場を建設したのが最初だ。その後、2003年までに4つの工場を建設したが、いずれも海外への輸出が中心だった。

 2004年、ヤマハは浙江省杭州市にピアノの新工場を建設し、中国の国内市場の本格開拓に乗り出した。それと相前後して、音楽教室の展開準備をスタートさせた。

 中国のピアノ需要は年間25万台前後と、世界市場のほぼ半分を占める“ピアノ大国”。政府の一人っ子政策のため、両親が我が子の教育に熱心なうえ、ピアノ検定試験で高い成績を取ると内申書に記入でき、進学に有利になる。このため多くの親が、子供が幼い時から競ってピアノを習わせる。

コメント0

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授