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中国は大丈夫か[54]中国生産4つのウソ~誤解だらけの「世界の工場」(1)

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2009年2月23日(月)

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 生産拠点としての中国を語る時、多くはこんな言葉が用いられた。「労働集約型の産業」「大量生産品を移管」「賃金は日本の20分の1」…。誰も異論を挟むことのなかったこれらの枕詞は、説明の道具としては便利だ。しかし、実態はそんなに単純ではなかった。

* * *

2004年2月2日号より

 中国の輸出の約3分の1を占める広東省。ここで事業を立ち上げ、そして根づかせようと奮闘している日系の中小企業を中心に、改めて中国のモノ作りの現場を歩いてみた。そこで目の当たりにしたのは「通説」を覆す現実の数々だった。

(香港支局 谷口 徹也)

 中国が「世界の工場」になったことはもはや誰の目にも疑いがない。2003年、中国の輸出額は4384億ドルに達し、先進工業国群に食い込む世界第4位になった。モノ作り立国である日本は、協調と競合、いずれの面においても今後、この隣国との関係を深めていかざるを得ない。

数年前の「当たり前」が「非常識」に

 ただ、外国資本のみならず、中国資本も交えた設備投資競争は「世界の工場」の姿を時々刻々と変えている。毎年8%前後の経済成長を続ける中国の国内で起きている変化は日系企業にとって良くも悪くも劇的だ。わずか数年前には当たり前だったことが、既に常識からかけ離れてしまった場合もある。

【ウソ】労働集約型に強み → 【ホント】高級機をフル稼働

 「同じ機械を使って同じ金型を作っても、機械加工にかかるコストは日本の2分の1以下。本当の話ですよ」

 広東省深セン市にある日系の樹脂成型メーカー、中日龍(日本名クニスターズ)で金型生産に携わる西堀勉主席顧問はこう話す。コストが半減する秘密は、普通なら人件費の安さだと思うが実は違う。機械の稼働時間にある。

 例えば、刃先を自動で交換しながら金型を削っていく工作機械は、日本で1台当たり毎月平均約200時間稼働している。稼働日が毎月20日とすれば、1日10時間の計算だ。一方、中日龍では毎月、その2.5倍の500時間に達する。1日24時間操業で、年に10日間の休みやメンテナンス、製品の切り替えに伴う一時停止以外、機械が止まらないからだ。稼働時間の違いは「時間当たりの減価償却費」に跳ね返る。使う機械が高額であればあるほど、中国での生産が有利になる。

 機械が動いている間は材料の交換などでオペレーターがそばにいなくてはならない。生産現場の人材が不足し、労働法規上も深夜労働が難しい日本で24時間操業は難しいが、中国では1日2交代勤務でそれが可能になる。

湯水のようにデータが送られてくる

 工場で働いているのは20代の若者がほとんどで、女性も珍しくない。協力関係にある中国内陸部の高校から来た研修生も補助作業に携わる。経験2~3年の大卒社員は既にベテラン扱いだが、残業代を含む月給は5万円前後。研修生に至っては時給が20円だ。

 作っているのは東芝や富士通のノートパソコンのケースなど、日本なら熟練工が手がける最新鋭製品の金型。経験の浅い社員に任せるのは不安もありそうだが、西堀主席顧問は一笑に付す。「金型は機械が削る。彼らの仕事は機械の操作。指示通り正確に作業をするのは中国の若者にはお手の物だ」。

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