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中国は大丈夫か[58]「2つの1兆円」で本丸攻める~中国は物流で制す(2)

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2009年2月27日(金)

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 中国には既に世界の有力メーカーが出揃った。もはや「勤勉で安価な労働力」はライバルとの差別化手段にはならない。企業が注目するのは「物流」だ。道路や港湾設備といったインフラの整備は日進月歩。工夫次第で一気にコストダウンを進める余地が広がっている。

* * *

2004年9月6日号より

 「世界の工場」中国をサプライチェーンの要所と位置づければ、物流改革はグローバルな視点でのコスト構造改善にもつながる。中国には欧米の総合物流会社が相次いで進出しており、その力を借りる環境も整いつつある。変化を先取りすれば果実は大きい。生産、販売、アフターサービス…あらゆる面で、物流を制する者が中国を制するのだ。

(谷川博、香港支局 谷口徹也、ニューヨーク支局 山川 龍雄、山崎良兵)

松下電器産業

 「中国全土にある販売拠点を改めて洗い出してみたら、地域ごとの重複が非常に多いことが分かった。物流面で合理化に手をつけていないところは山ほどある。裏を返せばコスト削減の宝の山だ」。松下電器産業の中国統括法人である松下電器中国の伊勢富一会長はこう話す。

「傘型会社」認可で戦略大転換

 創業者の松下幸之助氏が訪中して政府要人と会見し、中国の産業高度化に協力を約束したところから松下の中国事業の歴史は始まる。最初の合弁工場となった北京のテレビ用ブラウン管メーカーの設立は1987年だ。それ以降、製品ごとに現地メーカーとの合弁会社や100%子会社を増やしてきた。現在、中国における系列企業は、生産会社45社を含めて60社に上る。

 つい4~5年前までは、各生産会社で作った製品をまとめて松下独自の販売網で取り扱うことはできなかった。「生産会社はそれぞれが販売部門を持ち、全国に販売する」という中国独特の制度が残っていたからだ。

 99年、日本の投資会社に相当する「傘型会社」の権利が拡充され、10%以上出資する生産会社の製品を統括して販売できるようになった。松下中国はこの傘型会社に当たる。

販売拠点の約6割が重複

 以降、松下は家電を中心に生産会社の販売機能を松下中国に移管していったが、必ずしもすべての製品を取り込めるわけではなかった。一括販売が認められなかった時代から、各生産会社が独自のルートを築いていたからだ。

 その結果、最近まで同じ地域に松下の物流拠点が複数あるという状況が放置されてきた。例えば、家電、AV(音響・映像)を総合的に扱う松下中国と、冷蔵庫、エアコンの生産会社の倉庫を合わせると、46の地域に77の販売拠点があり、その約6割に相当する47拠点が重複していた。

 今まで続いてきた体制なのだから、個別に効率化に取り組めばいいという考え方もなくはない。しかし、そこに思い切ってメスを入れるきっかけとなったのが、昨年打ち出した「中国事業1兆円構想」である。

競争を勝ち抜く“軍資金”が捻り出せる

 「中国で勝てなければ、世界で勝てない」。これが松下の中国事業に携わる社員の今の合言葉だ。生産、販売の拠点として、中国には世界中の有力メーカーのほとんどが進出した。これにコスト競争力に優れた現地メーカーが加わり、激烈な競争を繰り広げている。たとえ中国国内での競争を避けても、いずれ世界で中国から輸出された製品と戦わなければならない。ならば、本丸の中国で勝てる力を磨くべき、という考え方だ。

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