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中国は大丈夫か[59]「アジア制圧」に着々と布石~中国は物流で制す(3)

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2009年3月2日(月)

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 中国には既に世界の有力メーカーが出揃った。もはや「勤勉で安価な労働力」はライバルとの差別化手段にはならない。企業が注目するのは「物流」だ。道路や港湾設備といったインフラの整備は日進月歩。工夫次第で一気にコストダウンを進める余地が広がっている。

* * *

2004年9月6日号より

 「世界の工場」中国をサプライチェーンの要所と位置づければ、物流改革はグローバルな視点でのコスト構造改善にもつながる。中国には欧米の総合物流会社が相次いで進出しており、その力を借りる環境も整いつつある。変化を先取りすれば果実は大きい。生産、販売、アフターサービス…あらゆる面で、物流を制する者が中国を制するのだ。

(谷川博、香港支局 谷口徹也、ニューヨーク支局 山川 龍雄、山崎良兵)

米フェデラル・エクスプレスの野望

 上海の空の玄関口、浦東国際空港に隣接する米フェデラル・エクスプレス(フェデックス)の物流センター。夜7時になると、この物流センターには集荷を終えたトラックが続々と集まってくる。延べ床面積6080m2の巨大な建物の中で、運び込まれた荷物を男たちがひたすら目的地別により分ける。米アップルコンピュータの「iPod(アイポッド)」、東芝のノートパソコン、半導体など、荷物は小さくて単価が高いハイテク製品が多い。

市場全体の成長率の2倍近い水準

 方面別に分けられた荷物は、建物の目の前に駐機する専用機の格納ハッチに次々と吸い込まれていく。上海を飛び立った飛行機は日本や米国に向かい、荷物は翌日には受取人の手に渡る。

図表、フェデックスの業績推移

 フェデックスは世界215カ国で1日平均540万個の貨物を取り扱う世界最大の航空輸送会社だ。2003年の航空貨物輸送の実績は650万トンで、2番手の米ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の約2倍。日本航空と全日本空輸の合計保有機数の約1.5倍に当たる645機の航空機と、4万3000台の車両を保有する。2004年5月期の売上高は224億8700万ドル(約2兆4736億円)で、純利益は8億3000万ドル(約913億円)。2001年の同時多発テロの影響も乗り越え、右肩上がりの成長を続ける。

 その国際航空貨物の巨人が今、中国で攻勢を強めている。上海に物流センターを新設したのは2001年のこと。この新しいセンターが成長市場を狙うフェデックスの意気込みを象徴する。2004年5月期の中国における貨物取扱高は前年同期比で55%増加し、伸び率は他の地域を大きく上回る。

 言うまでもなく、背景には、「世界の工場」中国に生産拠点を移す企業が増えていることがある。「中国市場における当社の取扱高の伸びは、市場全体の成長率の2倍近い水準だ」とフェデックスのエディー・チャン中国担当副社長は話す。

「返金保証」でイメージ向上

 「約束した時刻までに荷物が届かなかった場合は、代金を全額払い戻します」。フェデックスは中国で返金保証サービスを始めた。中国では郵便がいつ届くかが分からないことが少なくないが、「フェデックスなら時間に正確」というイメージを売り込んでいる。

 短時間でかつ時間厳守の配送を保証できるのは、中国と日本、米国、東南アジア諸国の間に自社の航空便を飛ばしているからだ。中国では上海、北京、深センの3都市に11便が就航しており、例えば日本で集荷した荷物は上海、蘇州、南京、広州などでは翌日配送が可能だ。

 中国での事業展開は今後さらに加速する。1996年の時点ではサービスを提供している都市は60に過ぎなかったが、現在は224都市にまで広がっている。それを今後5年間でもう100都市増やす計画だ。

 フェデックスが中国に力を入れる理由は大きく分けて2つある。

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