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中国は大丈夫か[62]年収に10倍の差が付く~中国は世界の工場(3)

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2009年3月5日(木)

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 「世界の工場」。このキーワードが広く使われるきっかけとなったのが、2000年11月に掲載された特集記事「気が付けば 中国は世界の工場」である。テレビ、洗濯機、冷蔵庫など、すでに世界シェアトップの中国製品が数多くある実態から、大きく変わりつつある中国企業の姿まで、現地取材を敢行して描いた。

* * *

2000年11月27日号より

 1999年の中国の輸出額は3年前から5兆円増え21兆円に急伸した。この年、日本は4兆8754億円もの中国製品を輸入。中国は初めて欧州連合(EU)を抜き、米国に次ぐ対日輸出国に躍り出た。気が付けば、中国は「世界の工場」になっていたのだ。米国に情報技術(IT)で先行を許したうえ、製造業の優位性まで中国に奪われてしまうのか。日本の21世紀は、中国との付き合い方にかかっている。

(谷口 徹也、田原 真司、山崎 良兵)

中国に対する迷信 2

× 社会主義の悪平等で働く意欲が非常に低い

○ 給与格差10倍、自社株で経営参画も

 働いても働かなくても収入は同じ→だから一生懸命働かない→生産性は低いし品質も悪い。こんな三段論法は今の中国では全く当てはまらない。

働けば儲かる仕組みを見せてやる

 シャープの町田勝彦社長の言葉を借りれば「働けば儲かる仕組みを見せてやれば、中国人は実によく働く」。その典型例として中国の有力企業に多く見られる制度が、疑似ストックオプション(自社株購入権)である。

 固定電話機では11年間トップの座を守り続け、後発で参入したテレビでも今年上半期トップに立ったTCL集団(広東省恵州市)は、子会社の株式の40%をマネジメント層に分配している。業績向上やリスク管理の意識を高めるためだ。

 実態は私営企業に近いが、法律上は国有企業となっている。しかし、「国有企業、私営企業、外資企業のそれぞれ良いところを取り入れて、企業体制を改革しなければならない」と考える李東生総裁が、子会社を活用するアイデアをひねり出した。業績が一定の目標を上回れば、その割合に応じて新たに発行した株式を与えるほか、「配当」に当たる金額をボーナスとして支給するというものだ。

 非上場の華為も疑似ストックオプションを取り入れている。社員は誰でも入社1年を過ぎれば自社株を買う資格を得ることができ、以降、定期的に買い増していくことができる。配当相当額はボーナスとして個人に配分される仕組みだ。個人の業績に応じて同じ社歴でも最高5倍程度の年収格差が付く実力主義と相まって、やる気のある社員に報いる仕組みができている。

社員のアイデアを「公開入札」

 「個人の評価は商品を通じて市場が決めるもの。実績に応じて年収に10倍の差が付くのも当然」。こう語るのは、山東省青島市に本社を置く中国最大の家電メーカー、海爾集団の張瑞敏・首席執行官だ。

 同社の生産現場には、日々の各従業員の働きぶりを示した顔の表が、誰からも見える所に張り出されている。特に優秀な社員は赤地の丸いにっこりマーク。悪かった人は黄色のしかめっ面マークという具合に働きぶりは誰の目にも一目瞭然。それは毎週集計されて、成績の良い人、悪い人のどちらもが管理者の講評とともに張り出される。もちろん、こうした評価は各自の給与に直結してくる。

 研究開発部門の社員の評価も「市場主義」を貫き、手がけた商品が売れたかどうかで収入は大きく変動する。ただし、誰にでも挑戦の機会を均等に与えるために設けた「公開入札制度」が、合理的でない収入格差が生じる歯止めとなっている。

 例えば製品開発プロジェクトでA氏が「開発期間は3カ月、必要資金は5万人民元」と立候補し、B氏は「期間は2カ月半、必要資金も5万人民元以下でできる」と主張したとする。検討の結果、B氏の案の信頼性が高いとなれば、A、B両氏の職歴や上下関係にかかわらず採用し、その分の報酬を手にできるという具合だ。

 「この過程はすべて公開される。非公開ならば、A氏は『なぜ、私の方が能力が高いのに、Bさんの給料の方が高いのだ』といった不満を持つのも当然だからだ。公開することで年齢や学歴を問わない健全な競争ができる」と張・首席執行官は話す。

既に導入している「360度評価」

 パソコン最大手でこの秋から電子商取引サイトの運営も始めた連想集団(北京市)の評価制度もユニークだ。

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