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中国は大丈夫か[66]6年待たされた合弁認可~中国は世界の工場(7)

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2009年3月11日(水)

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 「世界の工場」。このキーワードが広く使われるきっかけとなったのが、2000年11月に掲載された特集記事「気が付けば 中国は世界の工場」である。テレビ、洗濯機、冷蔵庫など、すでに世界シェアトップの中国製品が数多くある実態から、大きく変わりつつある中国企業の姿まで、現地取材を敢行して描いた。

* * *

2000年11月27日号より

 1999年の中国の輸出額は3年前から5兆円増え21兆円に急伸した。この年、日本は4兆8754億円もの中国製品を輸入。中国は初めて欧州連合(EU)を抜き、米国に次ぐ対日輸出国に躍り出た。気が付けば、中国は「世界の工場」になっていたのだ。米国に情報技術(IT)で先行を許したうえ、製造業の優位性まで中国に奪われてしまうのか。日本の21世紀は、中国との付き合い方にかかっている。

(谷口 徹也、田原 真司、山崎 良兵)

自動車
――中国生産待ったなし度 5

 計画経済から市場経済への変化の大波が、大基幹産業の自動車にもいよいよ押し寄せてきた。

プレミアム価格が付いた「アコード」

 昨年3月、本田技研工業が中国で現地生産を開始した「アコード」が快走を見せている。年間3万2000台の生産計画をはるかに上回る数の注文がディーラーに殺到。市場ではメーカー希望価格の29万人民元(約350万円)より2割も高い35万人民元(約420万円)のプレミアム価格が付いている。

 アコードの人気の秘密は米国で生産している最新モデルをいち早く現地生産したことにある。それまで中国の現地生産車と言えば、独フォルクスワーゲン(VW)の「サンタナ」など、欧州や日本で5~15年前に生産されていた旧型車とその派生車種ばかり。「国産車イコール旧型車」という図式に慣れていた人々の目に、アコードが非常に新鮮に映ったことは想像に難くない。

 中国の自動車産業は、軽工業やエレクトロニクスなどに比べ市場経済化と対外開放が遅れている。政府の産業政策に基づき、乗用車の量産は中国第一汽車(吉林省長春市、「汽車」は中国語で自動車の意味)、上海汽車(上海市)など大手国有メーカー8社に集約されている。外資メーカーの合弁相手も、乗用車は事実上この8社に限定される。出資比率は50%が上限だ。

本田は販売サービス一体化で躍進

 1994年、中国政府は2000年の乗用車生産を130万台前後と予測する「自動車産業政策」を発表。自動車を中国の基幹産業に育成する姿勢を打ち出した。政府の方針に従い、大手国有メーカーは一斉に生産設備を増強。未来の巨大市場への“入場券”を求め、外資メーカーも政府に日参した。

中国の自動車販売台数(業界推定)

 ところが、市場の実情を無視した政府の「計画経済」は空振りに終わった。業界推定の昨年の乗用車販売台数は、政府予測をはるかに下回る57万台。一方、メーカーの年産能力は推定130万台程度と、大幅な設備過剰に陥った。

 本田が中国市場参入の入場券を手にしたのは、既に設備過剰が明らかだった1997年。国有8社の1つ、広州汽車(広東省広州市)とフランスのプジョーの合弁工場が経営不振に陥り、プジョーが撤退を決めたのがきっかけだ。プジョーに代わり広州汽車の合弁パートナーとなった本田を、当時は誰もが前途多難と見ていた。

世界最新の商品知識を持つようになった

 にもかかわらずアコードが大ヒットしたのは、メーカーの論理を排しユーザーの視点に立った市場戦略を徹底したからだ。例えば、中国では伝統的に自動車の販売拠点とサービス拠点が別々になっていた。本田はこれを1つにまとめ、顧客が車を買ったディーラーで修理も頼めるようにした。ディーラーの建物は、ショールームを広々と取った明るいデザインに統一。全国どこへ行っても本田のディーラーと一目で分かるようにした。

 こうした明確な差別化が、旧式の車種とサービスに辟易していたユーザー層の購買意欲を刺激した。

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