「BusinessWeek」

不景気でも順調なアマゾン

秘訣は顧客体験の持続的向上

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2009年3月10日(火)

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 リサ・ディアス氏(45歳)は昨夏、ネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムの通販サイトで、自宅で仕事を始めるに当たり参考にできる本を探していた。そこで起業家志望者向けの良さそうな中古の本を1冊見つけた。しかも「新品同様」と書かれていた。売り主はアマゾンではなく、出店業者だった。それでもディアス氏は先に進み、その本に24.95ドル払った。

 だが自宅に届いたその本は、ワークシートに誰かの書き込みが既にあり、新品同様とは言い難い代物だった。腹が立ったが、11月まで行動を起こさなかった。まず出店業者に当たってみたが、全く返答がない。そこでアマゾンに電話したところ、すぐ返金してくれた。本を返せとは言われなかった。彼女は、アマゾンがそもそも受け取ってもいないカネを返してくれたことに今も少し困惑しているが、「アマゾンは我々の側に立っていると思う」と述べている。

 アマゾンは主に、店員と話さなくても欲しい物が手に入るという優れたサービスで評価されている。販売員はおらず、注文はマウスを数回クリックするだけで完了し、すぐに小包が玄関先に届く。この5年で顧客が8800万人と倍増したが、すべての過程が単調に規則的に行われている。だが何か問題があると――それは時折起こる――社員が出てくる。アマゾンが他社と最も違うのがこの点で、これが同社が今年のビジネスウィーク誌「顧客サービスランキング」で1位に輝いた理由の一端でもある。

出店業者のサービスまで監視

 先日、ジェフ・ベゾス創業者兼CEO(最高経営責任者、45歳)はマンハッタンでインタビューに応じ、長時間にわたってアマゾンの手法の裏にある狙いについて語った。顧客体験と顧客サービスの違いを説明し、後者は顧客がアマゾン社員と関わった時だけの話だとした。彼は顧客サービスを標準でなく例外にしたいと考えている。「社内では、顧客サービスは顧客体験の構成要素とされる。低価格と迅速な配送、(誰とも)接触する必要がないほどの信頼を提供することが顧客体験だ。顧客サービスは本当に異例の事態のために取っておく。例えば私が買った本は47ページから58ページがなかった。そんな時だ」と言ってベゾス氏は笑った。

 問題を解決することでディアス氏のような人々から支持が得られる、とベゾス氏は言う。それはまた、組織的な対応を要する再発性の高い問題を見つける良い方法でもある。ディアス氏の時の業者が典型例だ。アマゾンは何年も前から品揃え強化のために他社をサイトに誘致しているが、これがアキレス腱となりかねない。同様に出店業者を募ったネット競売最大手の米イーベイでは、ひどいサービスと詐欺へのクレームが相次いでいる。

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