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韓国投資公社、米メリルへの投資で大やけど

損失額3800億円、政府系ファンドで責任なすり合い

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2009年3月12日(木)

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2月25日、韓国国会の企画財政委員会で政府系ファンド「韓国投資公社」が約1600億円を超える損失を出した事実が明らかになった。

 問題になっているのは、昨年1月に米大手証券メリルリンチに投資した20億ドル(約2000億円)。これが2月20日時点で、3億7709万ドル(約380億円)まで目減りしているという。

 投資収益率にするとマイナス81.15%。この投資とは別に、200億ドル相当のポートフォリオ投資でも損失を出しており、合計すると韓国投資公社が抱えた損失は6兆ウォン(約3800億円)を超える。韓国の国富がその分、紙くずになったのだ。

 韓国投資公社は「国家資産の価値を保存し、増大させる世界的投資機関」として2005年7月に設立された。当時、韓国の外貨準備高は2000億ドルを突破しており、一部をドル投資に回して収益率を高めれば、一石二鳥になると考えられたのが始まりだった。

 韓国投資公社は韓国の中央銀行である韓国銀行と企画財政部(日本の財務省に相当)から資金を得て、投資を実施する。一部は韓国投資公社が直接投資し、残りは外部の資産運用会社に委託して間接運用している。

なぜメリルリンチへの投資か

 これまで韓国銀行が外貨準備から170億ドル、企画財政部が(投機的な為替市場の混乱を防ぐために設けている)外国為替平衡基金から78億ドルを拠出した。総額248億ドルのうち、韓国投資公社は200億ドルをポートフォリオ投資に投じ、20億ドルをメリルリンチに対する戦略投資として振り向けた。

 戦略投資は、投資対象の経営にまで関与するという方針で始められた。一方、ポートフォリオ投資は収益率を重視して債券と株式に分散投資したが、昨年の収益率はマイナス13.71%に終わった。今年1月時点でも同マイナス4.59%である。

 メリルリンチへの投資は、グローバルな投資銀行のような存在になろうという韓国投資公社の野心から始まった。

 まず、2008年1月15日に20億ドル相当の優先株(配当などが優先的に分配される半面、議決権に制限がつく株式)を買い入れた。これらは、後に普通株に転換することが義務づけられたものだったため、転換が実施されればメリルリンチの経営に関与できるようになるとの目論見だった。

 当時、公社の運営委員会では、2つの意見が交錯していたという。

 1つは、「サブプライムローン危機」がどこまで広がるか分からず、その後の金融システム全体も展望できない中では投資を自制すべきだという意見。もう1つが、メリルリンチのような大手投資銀行の株価が下がっている時に安く購入して高い収益率を狙うべきという意見である。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長