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LG電子元社長が韓国電力を大改革

国営企業に新風吹き込むが、難しい赤字脱出

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2009年3月18日(水)

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昨年、創業以来初めて赤字に転落した国営企業の韓国電力(以下韓電)に、民間企業出身のCEO(最高経営責任者)としてLG電子社長だったキム・サンス氏が2008年8月27日就任した。以来、同社は大きな変化を遂げつつある。

場面1. 韓電は最近、鉄塔を建てる際の原則を変えた。従来は電圧345キロボルトの電線を張る鉄塔と、電圧765キロボルトの電線を張る鉄塔は異なっていた。だが今は、345キロボルト用の鉄塔に765キロボルトの電線を張ることで、鉄塔のサイズと高さを抑え、コスト削減を図っている。
場面2. 「レポート123」。今や韓電社員が報告書を書く際に必ず思い浮かべるのがこの言葉だ。実績は1枚、計画および検討事項は2枚、添付書類は3枚以内に抑えるというルールで、これにより形式的表現が省け、報告にかかる時間を圧縮。紙の無駄遣いも減った。各事業所から本社宛に送付される報告書は年間2000件ほどあったが、電子メールなどを使ってシステム化、報告するまでのプロセスは56%も簡素化された。

 民間企業出身のCEOが起こしつつある変革はもちろんこれだけにとどまらない。

大きく変わった人事システム


キム・サンスCEO

 今まで問題とされてきた「人事を巡る根回しやロビー活動」をなくすべく、キムCEOは「公開競争制度」を導入し、この制度で選ばれた主要幹部54人にこのほど特命を下した。今年1月12日から2日かけ、この主要幹部54人に、チームの長や支店長級クラスなど公募した1000の主要ポストに応募してきた5700人の書類を検討させ、誰を各ポストに就任させるかを決定させたのである。

 従来は昇進対象のポストを告示しても、その人選結果が出るまでには3~6カ月かかった。そのため、人事担当者をロビーする時間的余裕とチャンスがあったが、今回導入された公開競争制度ではこれが不可能になった。韓電は同時に早期退職希望者も募り、277人の社員を退職させた。

 この一連の人事で2月12日までの1カ月で、チームリーダークラス以上のポストは40%が交代した。さらにキムCEOは「小さな本社」を実現すべく、24室89チームからなった本社組織を21室70チームに絞り込んだ。

 本社に生き残ったある社員は「(キムCEOは)LGにいた時も容赦ないリストラを推進したと聞いたが、ここまですごいとは思わなかった。最近は連日が送別会だ」と話す。

 「なぜできないのか」が口癖のキムCEOの哲学は、「解体しては作り直す」。鉄塔の建て方からコンパクトな変電所の開発、本社の規模縮小、報告書の簡素化など10個の取り組むべき課題を決め、「5%は不可能でも30%なら可能だ」というスローガンの下、現状より30%以上の改善を目指す。

 この精神を基に韓電は、52社あった関係・関連会社の数を26社に半減させた。

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