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トヨタとホンダ、過熱するハイブリッド戦争

“奇策”も発表、今後は欧州市場で火花を散らす

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2009年4月4日(土)

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Ian Rowley (BusinessWeek誌、東京支局特派員)
米国時間2009年3月27日更新 「Toyota, Honda Heat Up the Hybrid War

 自動車業界が危機的状況に喘ぐ中、ホンダ(HMC)の「インサイト」とトヨタ自動車(TM)の3代目「プリウス」のハイブリッド競争が活発化している。両社とも販売拡大を目指し相次いでハイブリッド車を投入、宣伝合戦も白熱化している。

 インサイトは2万ドル(約200万円)を切る価格設定で、市街地で1ガロン当たり40マイル(1リットル当たり約17キロメートル)、高速道路で1ガロン当たり43マイル(1リットル当たり約18キロ)の燃費を誇り、運転の楽しさが味わえる。

 新型プリウスは、インサイトよりも車体は大きく、燃費もいい。さらに、ボタン操作1つでエンジンを使わずモーターのみで走行できるEVモードを備えている(インサイトにこの機能はない)。ただし、価格はまもなく発売されるプリウスの方が高く、米国での店頭価格は約2万3000ドル(約230万円)からとなる見通しだ。

 最も熾烈な争いが展開されているのが日本市場だ。2月上旬に発売されたインサイトは、月間販売目標5000台の3倍以上の受注を集める好調な滑り出しを見せ、トヨタも看過していられなくなった。

 先日富士スピードウェイ(静岡県小山町)で行われたプリウスの最終試作車の試乗会で、トヨタの大塚明彦チーフエンジニア(新型プリウス開発責任者)は、インサイトに対抗するため、小型乗用車「ヤリス(日本名:ヴィッツ)」のプラットフォームを基に、より小型で低価格のハイブリッド車の開発を進める計画を明らかにした。「ハイブリッド車のラインアップを小型車にも拡大し、競争力を高めていく」と、大塚氏は報道陣に語っている。

 さらにトヨタは、インサイト対抗策をもう1つ用意している。渡辺捷昭社長は3月26日、新型プリウスと並行して現行モデルも値下げして販売を継続するという“奇策”を発表。「いずれのモデルにも併売するだけの需要が見込める。ホンダがインサイトのような素晴らしい車を投入したことが大きな刺激となり、積極的に攻めていくきっかけとなった」と、都内で開いた新車発表会で述べている。

 日本経済新聞によると、値下げ後の現行プリウスは、日本国内ではインサイト同様200万円を切る価格で販売される見通しだが、海外市場でも同様の戦略を取るかについては言及しなかったという。

新旧モデル併売の是非

 だがアナリストは、新旧モデルの併売には首をかしげている。現行プリウスが新型プリウスや「カローラ」など同サイズの他車種の売り上げを侵食する可能性や、非ハイブリッド車の値下げを招く危険性が懸念されるためだ。

 国内で報じられている非公式情報によると、この戦略で効果が上がらない場合には、新型プリウスの国内販売価格が205万円程度にまで引き下げられる可能性もあるという。エンジンは大型化され、高級感が増しているにもかかわらず、現行モデルより30万円近くも安い価格だ。

 トヨタの追撃を受け、ホンダは次の一手を考えている。「シビックハイブリッド」及びインサイトの世界商品戦略を統括するホンダの阿野則生主幹は3月25日、インサイトの生産効率の改善余地を検証すると語る一方で、値引き合戦に入る動きを牽制した。

 「トヨタが報道されている価格で利益を出せるとしたらさすがだと思う。我々も、生産から販売まですべてのプロセスを一から見直す必要がある」。

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