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金融危機が呼んだ“B級品商人の春”

ブランド衣料の輸出工場から商品が大量流出

  • 経済観察報

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2009年4月14日(火)

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経済観察報記者 / 康怡

午前10時、海外ブランド衣料を販売する顧老板の店がいつものように開店した(編集部注:「老板」は商店主や経営者につける敬称。「総経理」などよりくだけた表現)。店内には、米ブルーマーリンの様々なプリントのTシャツが数百着も陳列されている。価格は1枚49元(約710円)。ちなみに、このTシャツの本来の価格は1枚98ドル(約9800円)もする。

 「このところの商売は悪くない。毎日100枚以上売れるし、“爆単品”がふんだんだからね」。顧老板は話す。

 “爆単品”とはアパレル貿易業界の業界用語で、仕入れ業者の間では「絶品中の絶品」と言われる商品だ。海外のブランド企業が中国の工場に商品をオーダーした後、色やサイズが注文通りでなかったり、出荷が遅れたりしたことなどを理由に、商品の引き取りを拒否するケースがある。工場は損失を埋め合わせるため、こうした商品を国内市場で投げ売りするのだ。

 いわゆる“B級品”を扱う顧老板のような商人にとって、爆単品はまさに「棚からぼた餅」である。この数カ月というもの、彼の店がある浙江省寧波市ではこうした「おいしい商品」が増えているという。

“爆単品”の原因は米国側にも

 冒頭のブルーマーリンのTシャツも爆単品である。この商品について、顧老板の店は次のような生々しい広告を打った。

 「金融危機という言葉には耳にたこができそうですが、ブルーマーリンが生産を委託していたある貿易会社が倒産し、米国に輸出されるはずだった2009年春物衣料が寧波の工場に滞留しました。そこで当店は、大変魅力的な価格でこの商品を仕入れてまいりました…」

 この時の経緯を思い出すと、顧老板はちょっと不愉快になる。

 「工場に商品を引き取りに行った時、工場長はひどい剣幕だった。海外の発注者に向けるべき怒りの矛先を私に向けてきたんだ。私は彼に代金を払ってやったのであって、お門違いも甚だしいよ」 

 ブルーマーリンは昨年、寧波のある工場に2万点以上の商品をオーダーし、出荷期限を10月1日と定めた。ところが、工場側が10月5日に出荷しようとしたところ、先方は「期限を過ぎている」と言い出し、品質も不良であると主張した。この商品は引き取りを拒否され、爆単品になった。

 「実際のところ、この工場ではずっと前からこんな調子だった。出荷が8日や10日遅れるのは日常茶飯事で、米国側も販売が好調な時はそれを黙認していた。この件は工場側だけの問題ではなく、米国側の業績不振も一因だ」。寧波のアパレル貿易業界の事情通は説明する。

 寧波にはアパレル貿易の会社が5000社近くあるが、金融危機の発生以来、その多くで爆単品が生じている。この事情通によれば、引き取り拒否の理由は様々だ。

 「生地の重量が不足しているとか、製品の色が見本の色と異なるとか、針目と針目の間隔が長すぎるとか。中には児童を労働させた、工場が環境基準に達していないなどと言われる場合もある」

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