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ジム・ロジャーズ氏インタビュー、金融危機後の投資術

「専門知識を持つ人は、精通する分野に努力を傾注するだけで大金が稼げる」

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2009年4月21日(火)

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David Bogoslaw (BusinessWeek、投資欄記者)
米国時間2009年4月14日更新 「Jim Rogers: How He's Investing After the Crisis

 オートバイで世界6大陸を旅し、「冒険投資家」の異名を取る米著名投資家ジム・ロジャーズ氏の新著『A Gift to My Children: A Father's Lessons for Life and Investing』(仮題『愛娘への贈り物、父が伝授する人生と投資哲学』)が、米出版大手ランダムハウスから4月28日に出版される。BusinessWeek投資欄記者のデビッド・ボゴスロウは、妻と2人の娘(5歳と1歳)とともにシンガポールで暮らすロジャーズ氏に電話インタビューを行った。以下は、ロジャーズ氏が投資、金融危機、実体験から得た教訓を語ったインタビュー内容だ。

―― あなたは著作の中で、著名な専門家の助言を求める前に、その事柄について十分に下調べをするよう勧めています。本当に価値ある助言なのかを見極めるためということですが、あなたのようなプロではない投資家にとって、どれほど実際に役立つアドバイスでしょうか? 

 素人はよく知っている物事に投資するのでなければ、投資に手を染めるべきでない。自動車の整備工であれば、ウォール街の金融関係者より自動車分野に関する知識は豊富だ。新製品や新技術の登場時期も見当がつくだろう。そうした専門知識を持つ人は、精通する分野に努力を傾注するだけで大金が稼げる。投資対象は自動車メーカーだけではない。タイヤやガラスなどの自動車部品メーカーも投資対象となり得る。専門外の多分野に手を出し、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏と張り合おうなどと考えてはならない。

―― つまり、分散投資の奨励には反対ということですか? 

 分散投資は、証券業者が(投資推奨銘柄の選択のまずさを理由に)顧客から訴えられないために考えついた自己保身の理論に過ぎない。米フォード・モーター創業者のヘンリー・フォード氏は自動車生産に専念し、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も事業の総合多角化はしなかった。富を築くには、1つの籠の中に卵を入れてその籠を注意深く見守る必要がある。その籠が卵を入れる場所としてふさわしいかを確認することも大切だ。

 ポートフォリオを分散しても破産はする。この3年間、分散投資をしてきた人に聞いてみるといい。投資資金を失っているはずだ。素人は、何かしなければと思い込んであれこれ手を出しすぎる。大儲けすると、性急に次の成功を求める。自信過剰な状態になって最も過ちを犯しやすくなるのも、こうした時期だ。私もそうした心理状態になることがある。実際にはビーチにでも行って、気分を落ち着けるべきだ。

―― 米国民は消費をもっと抑制して、20年前に中国で見られたように貯蓄や投資の比率を増やす必要があるとのご意見ですが、エコノミストは、皆が一斉に貯蓄を増やしたら、個人消費は完全に冷え込み、景気の回復を妨げると警告しています。 

 米国民が、かつての中国の国民のように年収の3分の1を貯蓄に回すことなどあり得ない。日本の貯蓄率でさえ15%に下がっている。だが米国の貯蓄率は低すぎる。30年前には、米国民も年収の9~10%を貯蓄に充てていた。

 今回の信用収縮を招いた原因は、米国人の過剰借金体質だ。借金で消費を増やし、行き詰まりから逃れるためさらに借金漬けで消費を増やしていたら、いずれ破綻するのは目に見えている。今、世界は過去最悪の与信超過状態に陥っており、その中心となっているのが米国だ。痛みを伴わずに、これほどの問題を解決できるはずがない。誰かがツケを払わざるを得ない。

―― 米政府の金融危機に対する対応をかなりあからさまに批判されていますが、米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻は、政府がほかの大手金融機関を救済していなかったら、さらに深刻な事態を招いていたことを示していませんか? 

 大手金融機関のうち6~8社が一気に破綻するのを待つより、今、数社を経営破綻させた方が賢明だろう。金融機関数社が倒産しても金融システムは回復可能だ。株式市場はリーマン破綻の直後でなく、その1カ月後に大暴落したのに、皆、リーマンが暴落の原因だと非難し始めた。ある程度の痛みは避けては通れない。リーマンだけでなく、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)、米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ、FNM)、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック、FRE)をすべて倒産させれば、金融システムの浄化につながる。

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