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GMとクライスラー、破綻回避へ時間との闘い

「誰もが厄介な経営破綻は避けたいと思っている」

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2009年4月24日(金)

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David Welch (BusinessWeek誌デトロイト支局長)
米国時間2009年4月16日更新 「Time Is Running Out for GM and Chrysler

 全米自動車労組(UAW)に対して意見は様々あるだろうが、UAWと交渉する場合、交渉相手はロン・ゲトルフィンガー委員長ただ1人だ。

 だが、米自動車大手のクライスラーとゼネラル・モーターズ(GM)の債権者との交渉はそう単純ではない。両社にとって債権者との長期債務の削減交渉は時間との闘いだが、債権者の抵抗に直面しているだけでなく、各債権者グループの間にも様々な利害や意見の対立があるからだ。

 GMクライスラーの両社とも、破綻回避に必要な米政府の融資を受けるためには、UAWや債権者から大幅な譲歩を引き出さなければならない。GMは社債保有者に対する債務の大半を株式化しようとしている。クライスラーと米財務省は債権者にクライスラーの債務70億ドル(約7000億円)について債権放棄し、10億ドル(約1000億円)の新たな債務と交換する案を提示した。

 GMと、総額280億ドル(約2兆8000億円)の債権を保有する多数のGM社債保有者との交渉は極めて厳しい。GMを再生可能な企業にするために、財務省はGMに対し、約90%の社債保有者から、大幅な譲歩を引き出すよう求めている。GMは社債保有者に対し、社債の株式化により、9割を超える債権放棄を要請する可能性もある。この債務圧縮が実現しなければ、財務省がGMに連邦破産法の適用申請を迫る事態もあり得る。

額面の1割未満の価格で取引されるGM社債

 だが、GMは社債債務の90%近い圧縮は容易ではないと考えており、破産法適用の可能性は高まっている。実際問題として、多数の社債保有者全員に接触し、財務省が定めた交渉期限の6月1日までに債務の株式化で合意を取りつけるのは至難の業だ。関係筋は、社債保有者は社債の売買によって代わるうえ、その多くは個人投資家だと指摘する。

 米ペンシルベニア州ハリスバーグで監査業務を営むジェフ・グラット氏も、GM社債を保有する個人投資家の1人だ。昨年6月、米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)創業者のビル・グロース氏が同月の米投資週刊誌バロンズでGMの社債を推奨したため、額面1ドル当たり68セントで購入した。現在、GMの社債は額面1ドルに対して9セント程度の価格で取引されているが、グラット氏は額面1ドル当たり数セントではなく、もっと多くの現金を回収したいと考えており、株式化は望んでいない。

 「米フォード・モーター(F)は社債の額面1ドル当たり38セントの支払いを提案した。それくらいが適正だと思う。今の状況なら25セントでも喜んで受け入れる。株が欲しければ最初から株を買っている」とグラット氏は言う。同氏は今、GMと財務省の出方を静観している。

 従って、社債保有者を代表する債権者委員会の参加者が株式化提案を受け入れたとしても、GMと財務省はまだまだ多くの社債保有者を説得しなくてはならない。米ポール・ワイス・リフキンド・ワートン・アンド・ガリソン法律事務所が代理人を務める債権者委員会参加者の保有債権額は、GMの社債債務280億ドルのうち約120億ドル(約1兆2000億円)に過ぎない。

GMを2分割せず、通常の民事再生手続きを取る可能性も

 こうした状況から、破産法適用も選択肢として十分に考えられる。GMも最悪の場合に備えて申請の準備をしている。事前に一定数以上の社債保有者が債権放棄に応じていれば、手続きは円滑に進む可能性もある。破産法適用の申請前に社債保有者の3分の2以上が、9割の債権放棄と一部債権の株式化などの提案を了承すれば、破産裁判所の裁判官が合法的に残りの社債保有者にも同じ条件を承諾させることができる。

 GMに近い消息筋によれば、その場合、GMを「グッドGM」と「バッドGM」に分割する必要もなくなるという。これまでのところ、GMの優良部門であるシボレーとキャデラック、さらに場合によってはビュイックとGMCを「グッドGM」として残し、不採算部門や社債債務、閉鎖工場などを「バッドGM」として清算処理する案が有力となっている。だが、十分な数の社債保有者から事前に債権放棄の合意を取りつけることができれば、GMを2分割せず、通常の民事再生手続きで社債債務を整理することになるだろう。

 もし相当数の社債保有者がそうした債権放棄に同意するなら、UAWとの交渉はもっと簡単に進むはずだ。UAWの年金制度は交渉による影響を受けないと見られるが、UAWは、GMが破産法適用を申請する前に、UAWが運営主体となる組合健保基金「任意従業員福利厚生基金(VEBA)」へのGMの拠出金200億ドル(約2兆円)の少なくとも50%を新株で受け取ることに同意を求められるだろう。交渉に詳しい情報筋によれば、UAW組合員の賃金カットも必須条件となる見通しだ。

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