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米オラクルの米サン買収、5つの疑問

赤字のサンを採算の取れる資産へどう変える?

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2009年4月29日(水)

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Aaron Ricadela (BusinessWeek誌記者、シリコンバレー)
米国時間2009年4月23日更新 「Oracle's Sun Deal: A Closer Look

 米オラクル(ORCL)は4月20日、米サン・マイクロシステムズ(JAVA)を74億ドル(約7200億円)で買収すると発表した。
 
 同日、市場アナリスト向けに開催した電話会見では、ラリー・エリソンCEO(最高経営責任者)をはじめとする同社幹部らは、買収するハードウエア資産とソフトウエア資産の活用法について簡単な概略を述べるにとどまり、サンのスコット・マクニーリ会長も、事前に用意した声明を極めて事務的に読み上げるにとどまった(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年4月21日「Oracle Buys Sun: Who Are the Winners And Losers」)。両社とも質問は受け付けず、会見は15分で終了した。

 この会見を聞いただけでは、投資家にも消費者にも数々の疑問が残る。いったいオラクルは、赤字のサンを採算の取れる資産へと変えるために、どのような青写真を描いているのか。大規模な人員削減は避けられそうにないが、サン幹部の処遇はどのようなものになるのか。

 またオラクルは、時代遅れのサンの「SPARC(スパーク)」プロセッサーを搭載したサーバーも抱え込む。これについて同社は、オラクルのソフトウエアとサンのハードウエアを新たな形で連携させる計画を示唆している。

 さらに、広く普及しているプログラミング言語「Java(ジャバ)」をオラクルが獲得したことで、米IBM(IBM)をはじめとするコンピューター業界にどのような影響が及ぶのかも不明瞭だ。本記事では、今回の買収で特に気になる5つの疑問点を挙げ、今後の展開を予想していく。

1. オラクルはサンのハードウエア事業を売却するのか?

 何にも増して大きな疑問点の1つが、年商90億ドル(約8700億円)に及ぶサンのサーバー事業及び記憶装置事業をオラクルがどうするかという点だ。富士通(FJTSY)やIBMなどのコンピューターメーカーに売却するのではとの観測は根強い。サーバー市場でのサンのシェアはわずか4%に過ぎず、売り上げの大半は、スパークを搭載したサーバー機によるものだ。しかし、米インテル(INTC)や米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)のプロセッサーを搭載した業界標準のサーバー機の方が低価格で、消費者の人気も高い。

 サーバー事業に固執するとなると、46%というオラクルの高い営業利益率にも影響が出る。また、同社がハードウエアに力を注ぎ始めれば、米ヒューレット・パッカード(HPQ)、米デル(DELL)、IBMなどの競合コンピューターメーカーが、米マイクロソフト(MSFT)と手を結ぶ可能性も考えられる。オラクルとしては、こうしたメーカーに同社のソフトウエアを搭載したマシンを売ってほしいはずだ。

 米仮想化ソフト大手ヴイエムウェア(VMW)のトッド・ニールセンCOO(最高執行責任者)は、「仮にオラクルが、買収したハードウエア寄りに事業を路線変更するとしたら驚きだ」と話す。

 一方、退職基金や年金などを扱う米プリンシパル・ファイナンシャル・グループ(PFG)のゲーリー・スコルテン上級副社長兼CIO(最高投資責任者)は、オラクルのソフトウエアをサンのハードウエア上で正常に動作させるため、両社はこれまでも協力関係にあったことを指摘。「近年、様々な面で両社が密接に連携してきたことを考えると、ある意味今回の買収はさほど驚きではない」と話す。

 オラクルがサンのハードウエア事業を売却しないとすれば、収益力強化のため、利益率が低い製品に見切りをつけ、利ざやの大きな高性能機のみを残すという案も考えられる。米パシフィック・クレスト・セキュリティーズのアナリスト、ブレント・ブレースリン氏の推計によると、UNIX(ユニックス)系基本ソフト「Solaris(ソラリス)」のサポートでサンが得る収益は年間約30億ドル(約2900億円)。同ソフトの多くはスパークサーバーで動作する。また、サンはスパークの設計と製造を外部に委託しているため、スパーク関連のコストはあまり高くない。

 オラクル幹部は市場アナリストに対し、サンのハードウエアとの連携強化に向けて同社ソフトウエアをカスタマイズし、銀行や通信などの業界向けに専用サーバー機を提供する案を示した。調達先を減らしたいと考えているCIO(最高情報責任者)には、そのようなオラクル製マシンが魅力的に見える可能性もある。

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