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インドのコールセンターに怒りの声

海外向けサービスと国内向けサービスに大きな落差

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2009年5月8日(金)

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Mehul Srivastava (BusinessWeek誌記者、ニューデリー)
米国時間2009年4月24日更新 「Poor Call-Center Service Angers Indians, Too

 先日、旅行中に携帯電話が通じなくなったベス・トムリンソンさんは、公衆電話から携帯電話会社に電話した。ご多分に漏れずその電話を受けたのは、ニューデリーから約20キロ離れたアウトソーシングの拠点ノイダにあるコールセンターだった。米カンザス州出身のトムリンソンさんは数年来インドで暮らしており、その時たまたまノイダにいたこともあって、特に気にも留めなかった。

 だが、自信のなさそうなオペレーターと20分話をしても依然携帯電話は通じず、さすがに心配になってきた。「米国の携帯電話会社にかけても、インドの携帯電話会社にかけても、電話を受けるのはノイダのコールセンターだ。それなのにサービスの質は天と地ほども違う。大事な仕事の会議の時間が迫ってやきもきしている時に、後ろで子供の笑い声が聞こえることもあった」と、不満をあらわにする。

 1990年代後半以降、格安なインターネット電話の登場で、米国企業がコールセンター業務を海外に委託するようになると、米国の消費者からたびたびサービスの品質に対して不満の声が上がるようになった。この4月にも、米デルタ航空(DAL)が顧客の不評を受け、インドのコールセンターを廃止して米国に引き揚げたばかりだ。

 「海外のコールセンターは評判が悪い。顧客から厳しい意見が寄せられている」と、デルタ航空のリチャード・アンダーソンCEO(最高経営責任者)は社員へのメッセージで明らかにしている。

 サービスへの不満は、インドの消費者からも噴出している。アウトソーシング大国インドの中でも、50万人もの雇用の受け皿となっているコールセンター業界は2極化している。十分な教育を受け、英語の話せるオペレーターは、待遇のいい海外向けコールセンター要員となり、かたや教育の不十分な、ほとんど現地語しか話せないオペレーターは、給料の安い国内専門のコールセンターにとどまるケースが多い。

海外向けと国内向けサービスの格差

 その結果、当然ながら携帯電話の料金プランやクレジットカードの請求金額の問い合わせ、飛行機の予約など、インド国内向けサービスの品質は悪くなる。

 「3年がかりでようやく海外対応の仕事に就けた」と、コールセンターで働くマニシュ・トリパーティさん(24歳)は、勤務先名を明かさないことを条件に語る。「違いは驚くばかりだった。こちらでは毎日ソフトウエアの教習があるし、コンピューターや電話機も、質のいいものを使っている」。

 もちろんそれは、経済的には道理にかなっている。外国企業の支払う契約金額は、インド企業より多いためだ。場合によっては50%も高いケースもあり、その額は業務遂行に必要なオペレーターの数によって決まることが多い。

 インドのコールセンターの中でも、特に低予算の政府との契約で農村部に設立されたコールセンターなどは、1カ月の給与がわずか75ドル(約7000円)というケースもある。農村部の若者にとっては悪くない収入だろうが、2~3年の経験を有する大卒者が都市で英語を話せるオペレーターとして働いた場合、月給400ドル(約3万9000円)も夢ではない。

 多くのインドのコールセンターにとって、品質管理は大きな課題だ。大卒者にとって、コールセンターの仕事はより条件のいい仕事を見つけるまでの“つなぎ”と見なされているため、インド国内のコールセンターの離職率は世界平均の28%に対し約50~60%と高い(南アフリカ共和国の大手コンピューターサービス企業ディメンション・データ調べ)。

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