• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

危機に瀕した現代グループの北朝鮮事業

非常事態は続くが期待できない打開策

  • 毎経エコノミー

バックナンバー

2009年5月29日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

北朝鮮の金剛山観光は、昨年7月に北朝鮮を訪問していた韓国人の観光客が銃撃され、死亡した事件をきっかけに、韓国から現地への観光は全面的に禁止されている。

 事件の翌月である8月に、この事件を解決するに相応しい人物として現代峨山の社長に就任したのがチョ・コンシク氏だ。同氏は、統一部の次官まで務めた経歴の持ち主であることから、韓国政府は北朝鮮との交渉において手腕を発揮してくれるであろうとの期待を寄せていたものの、就任から8カ月が経っても、事態好転に向けた成果を出せていない。

注:現代グループを創業し、同グループを韓国一の財閥に築き上げた故鄭周永(チョン・ジュヨン)氏が、北朝鮮側にある故郷への「恩返し」の思いから、南北の交流を推進するために設立した会社。周永氏の遺志を継ぎ、5男の夢憲(モンホン)氏がその後、南北交流事業の推進に力を入れたが、同氏は2003年に自殺している。

チョ・コンシク社長のカリカチュア

 チョ氏は社長就任以来、1日も笑える日がなかった。今年に入ってからは開成公団に滞在していた現代峨山の職員が北朝鮮当局に逮捕されるなど、観光事業のみならず、開成公団の事業まで危機に瀕している。今や現代峨山設立の狙いだった北朝鮮観光事業も工業団地の建設事業もすべてが中断されたままだ。

 だが、チョ社長がいくら成果を出そうとしてもできることは何もない。現代峨山という一企業の問題ではもはやなく、現代峨山はいわば韓国政府と北朝鮮政府の板挟み状態に置かれているためだ。

 職員が北朝鮮に逮捕されて以降、チョ社長は北朝鮮を8回訪問したものの何の成果も得られなかった。逮捕された職員と話すことはおろか、顔さえも見られずに戻ってきたという。

 4月22日には北朝鮮訪問スケジュールもキャンセルした。北朝鮮に足を運んでも、何も得られないとの判断からだ。

 今年初めには、それほどの資金不足には陥っていなかった。昨年2月に行われた現代峨山創立10周年を記念する記者懇談会において、チョ社長は「現代峨山の状況は厳しいが、今年の4月には絶対に金剛山観光事業を正常化させる」と回復への自信を見せていた。

 ところが最近は、「このままでは企業として存続するのも6月までが限界だ。その前に北朝鮮問題が解決してほしい」と言った。

 こうした状況からチョ社長について「現代峨山が直面する今の危機を打開するのに本当に最適な人物なのか」という見方が一部で浮上している。チョ社長は、現代グループが「企業経営の経験を全く持たない人物をスカウトしてどうするのか」という非難がある中をあえて事態打開のために現代峨山の社長に就かせた人物だ。

 現代峨山の親会社である現代グループにとって2008年は記念すべき年となるはずだった。ヒョン・ジョンウン氏が同グループの会長に就任して5周年を迎えた年であり、金剛山への観光客の累計が200万人に達すると予想された年だったからだ。そのため、現代グループは大々的な行事を企画していた。しかし、昨年7月、金剛山の観光が全面的に禁止され、この企画はすべて水の泡になってしまった。

注:ヒョン・ジョンウン会長は自殺した夢憲氏の妻。

コメント0

「韓国発 毎経エコノミー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長