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米GM破綻が意味するもの

新生GMのカギになるのは「スピード」

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2009年6月3日(水)

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David Welch (BusinessWeek誌、デトロイト支局長)
米国時間2009年6月1日更新 「GM Files for Bankruptcy

 6月1日、最盛期には米自動車市場で過半数のシェアを誇った自動車業界のかつての覇者、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が、米連邦破産法11条(いわゆるチャプター11、日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。この歴史的な経営破綻劇により、米政府は規模縮小と再編を果たした新生GMの株式の60%を取得することになる。

 GMは長年の凋落の後、景気後退と信用市場の冷え込みに耐え切れず、実質的な国有化に追い込まれることになった。米政府はGMの経営を支援するため、既に194億ドル(約1兆9000億円)を拠出しており、最大301億ドル(約2兆9000億円)の追加資金提供も予定している。だが、これらの資金援助には明確な条件が課されていた。

 バラク・オバマ米大統領は、GMが抜本的な経営再建を果たし、競争力を取り戻すことを要望していた。GMの財務体質を立て直すには、社債保有者と広範な系列販売店網に対する負担を減らす必要があったが、GMには、破産裁判所の管理下での経営再建という選択肢しか残されなかった。

4ブランドに絞り込んで競争力を取り戻す戦略

 破産を契機に、GMは新たなスタートを切る機会を得る。GM経営陣と政府の監督当局は、過剰な退職者向け年金給付や労務コスト、はるか昔の時代環境下で構築されたブランドやマーケティング戦略など、長年放置されてきた問題を解消できると期待している。

 経営再建後の新生GMの規模は大幅に縮小される。自動車販売台数競争でトヨタ自動車(TM)と首位争いを繰り広げるだけの力はなくなるが、債務の大幅な圧縮と労務協約の見直しで、コスト構造は米国内の外資系自動車工場の水準に近づく。そうなれば、GMは収益力を回復し、市場での競争力を取り戻せる。

 カリスマ経営者だったGMのアルフレッド・スローン元会長が掲げた「どんな財布にもどんな目的にもかなう車」を販売するという経営戦略は維持される。だが今後販売する車種は、これまでの8ブランドでなく、「シボレー」「GMC」「ビュイック」「キャデラック」の4ブランドに絞り込まれる。

 再建計画によれば、60~90日内と比較的短期間での破産法の手続きが完了後、“新GM”が誕生する。一方、「ハマー」「サーブ」「サターン」「ポンティアック」などの不採算ブランドは、工場などの不要資産とともに、“旧GM”に残されて清算される。これらのブランドは、消滅させる予定のポンティアックを除き、売却先を模索中だ。

GM経営再建実現に命運を賭ける各当事者

 米政府は新生GMの株式の60%を保有する代わりに、既存債権のうち90億ドル(約8700億円)を超える債権をすべて放棄する。カナダ政府とオンタリオ州もGMに95億ドル(約8900億円)融資する予定だが、そのうち17億ドル(約1600億円)を超える債権は返済を求めず、その代わりに新GM株の12%を取得する。

 GMが復活を遂げるまでに、米政府の融資額は約500億ドル(約4兆8300億円)に達する見込みだ。破産申請の発表で時価評価10億ドル(約970億円)に満たないGMの資本は消滅したが、690億ドル(約6兆6600億円)前後まで反騰しなければ、米・カナダ両国の政府は融資額を回収できない。米政府高官は、「公的資金をどれだけ回収できるかは不明だが、可能な限り回収したい」と述べている。

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