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天安門事件に寄せて~民主化未達成のツケが10年後にやってくる

  • 吉田鈴香

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2009年6月4日(木)

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 天安門事件が終結して20年。この後、中国は大いに経済発展を遂げた。事件後外交団の引き揚げやメディアによる批判を受けたが、1992年に天皇が訪中したことを、旧西側諸国が中国との経済関係の“解禁”のサインと受け止めたことが転機だった、という説すらある。確かに、96年から少しずつ中国のGDP(国内総生産)は韓国を引き離していった。

デモのさなか、学生に人権思想が

 当時4月下旬から次第に発展していったデモのことを、筆者はよく覚えている。異様な熱気がテレビ画面を通して日本にも伝わってきていたが、後日、当時北京でそれを目撃していた人から興味深いエピソードを聞いた。

 デモで込み合うと、自然に人とぶつかったり足を踏んだりするものだが、そんなことがあると、デモの参加者たちは「失礼」と、いつにはない丁寧な言葉で“礼儀”を示していた、というのである。田舎の子供が初めて都会に出てきて、礼儀を習い覚えようとするかのごとくであった、と。

 礼儀の根本とは、相手を人として認め敬う人権思想であるから、天安門事件での“礼儀”は、人権に目覚めた若者の自然発生的な行動であったと、筆者はとらえている。思春期の夢想のようなデモ行為から人権思想が生まれたとは、興味深いことである。

 しかし、そのデモ参加者もすでに40代に入り、経済活動の中心を担っている。海外に亡命した者もあるが、ほとんどは国内に残った。民主主義を勝ち取ることなく、心中では挫折した青春をそのまま引きずっているに違いない。この挫折感は、実は人口から見た経済活動の推移とシンクロしている。以下に、その内容を書こう。

中国の労働人口のピークは2010年

 中国と韓国は、似たような問題点を抱えている。それは高齢化による生産年齢人口比率の減少である。

 中国の名目ドルベースの国全体のGDPは、今年第1四半期で、日本に追いついたと言っていいが、中国は韓国と共に2010~2015年(73%程度)をピークとして日本よりも急速に低下し、2010~15年にピークを迎えてしまうのである。

 今、1人当たり名目ドルベースGDPでは、相変わらず中国は4000ドル内だ。日本の生産年齢人口比率は、1995年をピーク(70%)としてそれから急速に低下している。しかし、1人当たり名目ドルベースGDPは、日本は1995年がピークで4万ドル強、現在4万ドル弱。韓国は2015年には、せいぜい2万ドル、中国は5000ドル程度がそれに当たる。結果、韓国は日本の2分の1、中国は韓国の2分の1以下で、経済発展も「終息」する可能性がある。

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