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インフレ到来? おののく資産家たち(後編)

実体経済が悪化する中、余剰資金が不動産にシフト

  • 経済観察報

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2009年6月17日(水)

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経済観察報記者 張斌/陳周錫/孫健芳

前編から読む)

インフレは本当にすぐそこまで迫っているのだろうか?

「地方の中小企業では、商品の売れ行きが明らかに悪化し、かなり厳しい状況にある。例えば順徳の家電メーカーでは、輸出が激減したために生産額が3~5割も下がっている。国内向け生産も前年同月比で15~18%下落している」。コンサルティング会社、和君管理咨詢の范は、広州周辺で行った現地調査を踏まえ、実体経済は引き続き悪化していると見る。

*広東省佛山市順徳区には、白物家電大手の美的や電子レンジ世界最大手の格蘭仕など、大手から中小まで家電メーカーや部品メーカーが集中している。

 ところが、株式や不動産などの資産市場は、実体経済に先駆けて活況を取り戻した。

 「経営環境の悪化で、実業の利益は薄くなっている。そんな中で流動性が野放図に供給されたため、余剰資金が資産市場に流れている。カネの使い方に大きな不均衡が生じてしまった」。范はそう危惧する。

 政府の景気刺激策は、こうした不均衡をより加速させている。

商品相場の上昇がインフレ不安を助長

 「2009年上半期の中国経済は“高善文+宋国青”の理論に沿って動いている」。中信証券のあるエコノミストはそう話す。高善文は安信証券の主席エコノミスト、宋国青は北京大学中国経済研究センターの教授のことだ。2人の理論を要約すると、政府による予想を超える規模の経済刺激と金融緩和は、マクロ経済を反転させる動力になるか、あるいは資産価格の再評価(インフレ)をもたらすかのどちらか、というものだ。

 「供給された資金は、経済の各分野にまんべんなく行き渡っているわけではない。政府主導による流動性供給は(対象が公共投資や国有企業が主体で)いびつなものになっている」。中国人民大学経済学院副院長の劉元春は言う。

 今年上半期、中国政府は大量の流動性を市場に供給した。国内銀行による1~4月の新規融資は5兆1700億元(約72兆3800億円)に上り、4月末の広義の通貨供給量(M2)の残高は54兆500億元(約756兆7000億円)と5カ月連続で増加した。

 投資家や中小企業オーナーの多くは、貨幣が増えれば早晩インフレがやって来ると頑なに信じている。問題は、インフレがいつ到来するかである。

 「以前はすぐにはインフレにならないと考えていたが、雲行きが変わってきた。インフレは疫病のようなもので、いったん起きれば急速に蔓延する」。ある私募投資ファンドのファンドマネジャーは不安を隠さない。

 中国社会科学院中国経済評価センターの主任を務める劉シュウ輝は、頭の中を“空飛ぶ豚”がよぎると言う。2007年の物価上昇では豚肉の価格が一気に50%以上も値上がりし、インフレの火つけ役になった。来年また豚肉が大幅に値上がりし、物価をつり上げるのではないかと心配している。

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