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新生クライスラー、再出発の日

伊フィアットのマルキオーネCEOの経験が生かされるか

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2009年6月17日(水)

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David Kiley (BusinessWeek誌、デトロイト支局上級記者)
David Welch (BusinessWeek誌、デトロイト支局長)
米国時間2009年6月10日更新 「Chrysler, Fiat Drive Off the Lot

 伊自動車大手フィアット(FIA.MI)は6月10日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した米自動車大手クライスラーの民事再生手続きが完了した翌日、生まれ変わったクライスラーの経営に正式に乗り出した(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年6月10日「Chrysler-Fiat Finalize Accord」)。

 クライスラーにとってこの半年間は、先行きを危ぶむ報道や販売台数の激減、果ては経営破綻に追い込まれるなど、苦難続きだったが(BusinessWeek.comのスライドショーを参照:2009年4月30日「The Rise and Fall of Chrysler」)、今後も苦しい道のりはさらに続きそうだ。景気後退で自動車需要が低迷しているうえ、有望な新車種を投入できるのは何カ月も先になりそうだからだ。

 米自動車コンサルティング会社カセサ・シャピロ・グループ(ニューヨーク)のマネジングパートナー、ジョン・カセサ氏は、フィアットによるクライスラー買収について、「この買収は救済と言うよりすでに沈没した船を回収するようなものだ。引き揚げた沈没船から何が出てくるかはまだ分からない」と語る。

 新生クライスラーのCEO(最高経営責任者)を兼任するフィアットのセルジオ・マルキオーネCEOは6月10日、クライスラーの経営に関して最初の判断を下し、元トヨタ自動車(TM)専務兼北米トヨタ社長で2007年にクライスラー入りして副会長に就任したジェームズ・プレス氏を副CEOに据えた。製品開発部門を率いていたフランク・クリーゴン氏とマーケティング部門を統括していたスティーブ・ランドリー氏は同社を去ることになった。

短時間でクライスラー幹部と個々に面談

 クライスラー幹部によれば、マルキオーネCEOはクライスラー幹部の人事決定に関して、異例の手法を取ったという。同CEOは100人以上の幹部と1人当たり15~20分の短い個人面談を行い、上司をどう評価するか、自らの長所や短所は何か、特定の同僚についてどう思うかなどを尋ねた。ある幹部は、「質問は実に単刀直入だった。あれほど緊張を強いられた経験はない」と語る。

 マルキオーネCEOは、クライスラーの組織再編の詳細をまだ明らかにしていない。だが自動車業界アナリストらは、同CEOがフィアットとクライスラーを完全に独立した2社として経営する可能性は低いと見ている。クライスラー側にもデザイナーやエンジニアは残るが、設計や開発はフィアット側の責任者の指揮下で行われると予想する。

 こうした組織再編により、クライスラーの傘下ブランド「クライスラー」「ダッジ」「ジープ」の製品開発は、実質的にフィアットが掌握することになる。これは、米自動車大手フォード(F)の体制に似ている。フォードは現在ミシガン州ディアボーンにグローバル製品開発の統括部門を置き、ここで世界各国の市場に向けた製品開発を行っている。だが以前は、世界各地に個別の製品開発チームを置いていた。

 米調査大手J・D・パワー・アンド・アソシエイツ(BusinessWeek同様、米マグロウヒル・カンパニーズ=MHP=の事業部門)のゲーリー・ディルツ上級副社長は、「フィアットとクライスラーを別々に運営し、時間をかけて融和を図る余裕などない」と語る。ディルツ上級副社長は10年前、独自動車大手ダイムラー・ベンツがクライスラーを吸収合併した後、クライスラーの販売部門の責任者を務めた経験を持ち、「時間的な猶予はなく、マルキオーネCEOは速やかに思い切った決断を下すだろう」と予想する。

新車種投入は1年半後

 クライスラーの米国での市場シェアは、今年初めから5カ月間は12.1%前後で推移していた。だが破産法11条の適用申請を行った直後の5月、シェアは10.6%まで下落。それでも一部のアナリストは、クライスラーが早々に再生手続きを終えた事実が市場に浸透すれば、シェアはまた12%近くまで回復すると見ている。

 だが、フィアット・クライスラー連合の新車種が店頭に並ぶのは恐らく1年半から2年後になるだろう。JDパワーのディルツ上級副社長は、それまでの間、新経営陣は経費削減努力を続けるとともに、「北米事業の収益性を確保するため、新たな自動車メーカーの経営のあり方を検討することになる」と語る。

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