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韓国と北朝鮮、経済共同事業で不協和音

開城工業団地が存亡の危機

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2009年6月18日(木)

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Moon Ihlwan(BusinessWeek誌ソウル支局長)
米国時間2009年6月11日更新 「North Korea's Kaesong Clamor

 隣国に対し戦争も辞さないと警告した直後に、共同開発する工業団地での賃金引き上げを求める協議開催を呼びかけるなどという国の行動は、常軌を逸している。だが、北朝鮮にそんな常識は通用しない。しかもこれは、5月に2度目の地下核実験を実施した北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議交渉が、最終段階を迎えた中での行動だ(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年6月3日「Medvedev's Strong Words for North Korea」)(編集部注:12日、国連安保理は対北朝鮮制裁決議を全会一致で採択した)。

 6月11日、韓国の代表は北朝鮮からの実務協議開催の求めに応じ、厳戒態勢の非武装地帯に入り、南北国境の北側に隣接する開城(ケソン)工業団地で北朝鮮側代表と交渉の席に着いた。

 北朝鮮のこうした矛盾した態度には、国家体制の不安定な状況が如実に表れている。健康不安を抱えた金正日(キム・ジョンイル)総書記は、世襲による共産主義支配体制を是が非でも維持する意向のようだが(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2009年5月29日「揺れる韓国」)、北朝鮮経済は崩壊寸前で、国民2300万人の最低限の生活さえ支えきれないありさまだ。

 政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI、ソウル)の高日東(コ・イルドン)研究員(北朝鮮担当責任者)は、「北朝鮮が韓国との経済関係を完全に絶たれたら、数年で崩壊寸前まで追い込まれる」と予想する。

 20年前のベルリンの壁崩壊や社会主義陣営の解体以降、北朝鮮は、体制崩壊は必至との観測を覆してきた。高氏をはじめ多くの韓国側の北朝鮮観測筋は、国際的に孤立する北朝鮮に国連制裁が科されても、主要同盟国の中国が支援を続ける限り、依然として数年間は苦境に耐え抜くと見る。

 だが、今後の情勢を左右するのは、韓国のようだ。韓国は、「太陽政策」という北朝鮮寄りの外交政策を10年間続けた結果、北朝鮮にとって中国に次ぐ第2位の貿易相手国に浮上した。だが、昨年、保守派の李明博(イ・ミョンバク)氏が韓国大統領に就任してからは、この融和路線の転換を図ってきた。

 太陽政策を取っていた10年間の象徴的存在が、開城工業団地だ。100社を超える韓国企業が開城に工場監督者を派遣し、4万人近い北朝鮮労働者を雇い、衣料や靴、時計などの労働集約型の製品を生産している。

北朝鮮による国境封鎖が生産活動に影響

 この1年余りでの南北関係の悪化と、5月25日の北朝鮮による2度目の核実験を経た現在、開城工業団地の行く末には不安が生じている。開城工業団地の開発事業は、2004年に北朝鮮との50年間の土地リースの契約締結で開始され、韓国側委員会が運営に当たってきたが、韓国国内では、あと数年も続かないのではないかと疑問視する見方が強まっている。

 だが、開城工業団地の存亡の危機を招いた原因は、北朝鮮が最近になって国際社会との敵対姿勢を強めたことではない。第2次世界大戦の終結以降、常に共産主義の脅威と接してきた韓国実業家は、北朝鮮側の敵対的態度を毎度のことと受け止めており、現在緊張が高まっている中でも、両国間のビジネスは通常通り行われている(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年5月29日「For South Korea, It's Business as Usual」)。

 韓国資本のSJテックのユ・チャングン社長は、「操業面に限って言えば、開城工業団地にさほどの変化は見られない。北朝鮮労働者は、開城の外部で何が起きているかをほとんど知らない」と語る。同社の開城工場では、北朝鮮労働者430人が、車両用ゴム・プラスチック製部品や半導体製造機器の生産に従事している。

 では、開城工業団地に対する不安が増大した原因はどこにあるのだろうか。

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