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世界2位を目指すポスコ

不況は好機、M&Aによる海外戦略強化を目指す

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2009年6月22日(月)

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「ブラウンフィールド投資を含めすべての可能性からM&A(合併・買収)を積極的に検討していく」

 ポスコ(POSCO)の鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)会長は最近、株主総会や取締役会でこう発言している。同社は、「(この発言は)インフラが全くないグリーンフィールドより、インフラの備わったブラウンフィールドに対する投資及び、M&Aの検討をしていくという意味だ」と説明する。

 鄭俊陽体制になって、ポスコの戦略は明らかに変わってきた。李亀沢(イ・グテク)前会長時代は、インドやベトナムなどにグリーンフィールド方式でゼロから一貫製鉄所を建設することに力を入れていた。だが現在は、既存の製鉄所の買収も選択肢だとの立場だ。

 国内でも、大韓電線が保有するステンレス加工企業の大韓STを買収するため、覚書(MOU)を交わすなどM&Aに向けての動きを見せている。大韓STの買収予定価格は600億~700億ウォンと大きくはないが、今年のポスコのM&A第1弾という点で注目を集めている。ポスコは大韓STを買収することで、世界で初めて鉱石原料から製錬、ステンレス生産までの垂直統合体制を構築することになる。

 ハンファ証券のチョン・ヨンクォン研究員は、「大韓ST買収がポスコにとって負担になることはない。ステンレスが供給過剰であることを考えると、ステンレス市場の構造調整をポスコが担うことになる」と話す。

今は海外製鉄所を買収する好機

 むしろ関心はポスコの今後の展開に向いている。世界同時不況で相当数の製鉄会社が苦しい状況にあり、廉価で売りに出されているところも少なくない。

 サムスン証券のアナリスト、キム・キョンジュン氏は、「不況で製鉄所の価格もかなり下がっているので、ポスコが買収できる鉱山がらみの製鉄所はあるはずだ」と指摘する。

 実際、1トン当たりの生産能力を基準に見た製鉄所の価格は一時1000ドルに達していたが、最近では400~500ドルに下がっている。1000トンの生産規模を持つ製鉄所は2~3年前は100万ドルしたが、今なら40万~50万ドルで買える。

 加えて、ポスコは4兆ウォンと豊富にキャッシュを抱えている。昨年4月には7億ドル規模の社債も発行した。

 米国及び欧州、南米の製鉄会社が軒並み業績不振に陥っていることも好材料だ。生産規模で世界最大手のアルセロール・ミタルは今年第1四半期決算で14億8000万ドルの営業損益を計上した。同社の負債がウォンにして30兆ウォン(約2.1兆円)を超えることが知られてからは、資産の売却は避けられない情勢だ。

 キム・キョンジュン氏は、「アルセロール・ミタルの動向を注視する必要がある。ライバル各社が難しい状況にあることはポスコにとって、市場支配を高める好機だ」と分析する。アルセロール・ミタルだけでなく、インドのタタ・スチールやドイツのティッセン・クルップ、米USスチールなども業績不振に陥っている。

 実際、第1四半期に黒字を出した製鉄会社は、韓国のポスコと現代製鉄ぐらいだ。日本のJFEスチールも黒字だったが、それは減産と構造調整によるものであり、ポスコには及ばない。

 あるアナリストは、「距離の問題や競争力の観点からすると、日本の製鉄所を買収するのがベストだが、様々な状況を考えると実現は難しい。現在、世界で製鉄所を買収できる余力があるのはポスコ以外にない」と話す。

 ポスコの李東熙(イ・ドンヒ)社長も企業説明会で、「今年の年末までには海外におけるM&Aが実現するだろう」と発言している。ポスコは、ブラウンフィールド投資及び買収並びに合弁を進めるために「未来成長推進室」という組織を新設すると発表した。

買収戦略浮上の理由

 ポスコが海外の製鉄所買収に成功すれば、鉄鋼生産量のランキングにおいても飛躍できるだろう。

 2008年のランキングを見ると、アルセロール・ミタルが1億トンを超えて世界トップだ。次に新日本製鉄、中国の宝鋼集団、ポスコ、JFEスチールの順となる。

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