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日本の輸出企業、円高懸念が再燃

利益の大部分を海外で稼ぐ自動車メーカーに痛手

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2009年6月23日(火)

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
米国時間2009年6月16日更新 「Yen's Renewed Strength Weighs on Japan's Exporters

 日本経済に復調の兆しが見え始め、製造業界では数カ月に及んだ減産を経て、再び生産が上向いてきている。景気見通しでは慎重で様子見の姿勢をなかなか崩さない日本銀行でさえ、楽観的な見方をするようになってきた。

 日銀は6月16日の金融政策決定会合で、政策金利の無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の年0.1%に据え置くことを決定したものの、第2次世界大戦後最悪の落ち込みとなった国内の景気について、今年初めの最悪期は脱しつつあるとの見方を示した。「当面は、景気下げ止まりの動きが次第に明確になっていく可能性が高い」と声明で述べている。

 この日銀の発表を受け、円は主要通貨に対しこの3カ月で最大の上げ幅を記録。この日、東京外国為替市場の午後の取引では、同日午前の安値から1.4%上昇し、1米ドル=96.50円近辺で推移した。対ユーロでも、前日のニューヨーク市場でつけた1ユーロ=約135円から、1ユーロ=133円まで上昇した。

 スイスの金融大手UBS(UBS)の為替ストラテジスト、アシュレー・デービーズ氏は、1年後には、1ドル=95円、1ユーロ=114円まで円高が進む可能性もあると予測する。日銀が3カ月ごとに1万400社以上の企業を対象に調査する企業短期経済観測調査(短観)の今年3月の結果では、2009年度下期(2009年10月~2010年3月)の想定為替レートは1ドル=96.70円となっている。

 過去1年ほどの円高の進行は、米国発の金融危機が引き金となったが、最近の円の上昇は、日本経済に対する見通しの改善を反映したものだ。多くのエコノミストが、各国政府の景気刺激策により、自動車やテレビなど、日本の輸出企業の海外での販売が増加すると予測している。

 米系ゴールドマン・サックス証券(GS)の山川哲史氏は、今年4~6月期の日本のGDP(国内総生産)を年率換算で1.7%のプラス成長と予測している。これに対し、昨年10~12月期は13.5%減、今年1~3月期は戦後最悪となる14.2%減のマイナス成長だった。

為替変動の影響を受ける輸出企業

 市場観測筋は、円高を見込んだ取引には、メリットがあると考えている。米政府が抱える膨大な債務やインフレの過熱でドル安が加速したり、欧州の大手金融機関が東欧諸国に対する不良債権を抱え込んでいるとの懸念からユーロが下落した場合のリスク回避の手段になるからだ。

 ここ数カ月、日本の信用市場でサムライ債(円建て外債)を起債した海外の企業や金融機関、政府機関は、円高による大きな恩恵を受けた。

 サムライ債を発行する場合はほとんど、通貨スワップ取引を利用し、投資家から調達した円建ての資金をドルに転換する。ここ数カ月で、ドルと円のスワップスプレッドは、円高により大幅に拡大した。

 みずほ証券のクレジットストラテジスト、石原哲夫氏は、「より有利な為替レートで円をドルに交換できるため、サムライ債の発行体にとってはうまみのある取引になった」と語る。

 だが、為替トレーダーや投資家が円買いに走り、円高がさらに進行すれば、トヨタ自動車(TM)やホンダ(HMC)、ソニー(SNE)、パナソニック(PC)といった日本の輸出依存企業は痛手を被ることになる。

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