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“持久戦”に敗れた中国アルミ

リオ・ティントとの資本提携があえなく破談に

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2009年6月25日(木)

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経済観察報記者 姜雷/厳凱/劉偉勛/万暁

6月11日、中国アルミ総経理(社長に相当)の熊維平は、英豪資源大手リオ・ティントが同社の出資提案を拒否したことについて記者会見で説明し、「失望」という言葉を3回も使った。

 中国アルミによるリオ・ティントへの出資計画は、投資銀行業界の関係者の言葉を借りれば、中国企業による海外企業への大型投資の“完璧なモデルケース”だった。中国アルミ側のアドバイザーは、「対応可能なリスクはほぼすべてクリアしていた」と話す。

 しかし結局、中国アルミは網に開いた穴から大魚を逃がしてしまった*1

 「失敗の最大の要因は(オーストラリア政府の)審査期間が長引いたことだ。仮に審査がもっと早く終了していたら、リオ・ティントの株主に反撃の機会を与えずに済んだかもしれない」

 交渉に加わった中国の投資銀行のある関係者は、そう肩を落とす。

 両社の交渉は、もともとは5月中に決着がつく予定だった。ところが、オーストラリア政府による審査の期間が延長されたため、結論が先送りにされた。その間にリオ・ティントの株価が回復し、交渉の力関係が逆転してしまったのだ。

*1=リオ・ティントは6月5日、中国アルミとの資本提携を撤回し、152億ドル(約1兆4700億円)規模の株主割当増資を実施すると発表した

中国側の役員派遣に拒否反応

 今年2月12日、中国アルミは総額195億ドル(約1兆8900億円)を投じ、リオ・ティントの転換社債及び同社が持つ鉄鉱石、銅、アルミニウムなどの資源権益に出資すると発表した。計画が実現すれば、リオ・ティントに対する中国アルミの出資比率は最大18%に上昇し、取締役会に2人の役員を送り込む予定だった。

 複数の関係者によると、両社の交渉が頓挫した直接的な原因は、取締役会への役員派遣に対する拒否反応にあったとの見方が多い。

 「リオ・ティントの取締役会に中国アルミの役員が加われば、内部情報が筒抜けになってしまう。リオ・ティントの株主たちは、中国アルミが役員派遣を通じて鉄鉱石の価格交渉に影響力を持つようになるのではないかと心配していた」。交渉の全過程に加わったある関係者は話す。

 こうした懸念に対し、熊維平は次のように反論した。

 「取締役会の議席獲得は、我々が投資に対する正当な権益を確保するための基本的保障だ。リオ・ティントと長期的で戦略的な協力関係を築くための重要な土台でもある」

 昨年1月、中国アルミは米アルコアと共同で140億5000万ドル(約1兆3600億円)を投資し、リオ・ティントの株式の9%を間接的に取得した。また、両社の首脳が出資の可能性について直接話し合っていることは、昨年4月には周知の事実になっていた。

 「初期の接触では、リオ・ティント側はかなり高飛車な姿勢を見せた。我々による株式保有は望んでおらず、事業分野に限った提携を求めてきた」。そう熊維平は振り返る。

 それから半年余りにわたり、当時の中国アルミ総経理の肖亜慶*2と、リオ・ティントCEO(最高経営責任者)のトム・アルバニーズは、ほぼ月に1度のペースで会談を重ねた。

 世界的な金融危機の深刻化で、リオ・ティントの株価は下落を続けていた。2007年にカナダのアルミ大手アルキャンを買収したことで抱えた400億ドル(約3兆8800億円)もの債務が、資金繰りに重くのしかかっていた。2008年11月には、リオ・ティントに対する英豪資源大手BHPビリトンの買収提案も撤回された。

*2=肖亜慶氏は2009年2月、中国国務院(日本の内閣府に相当)の弁公庁副秘書長に転出。この人事は、中国アルミのリオ・ティントへの出資は中国政府の意を受けた国策の一環という憶測を呼んだ

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