• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

歴史的なイラクの油田入札、期待外れに

イラク政府の厳しい条件提示に石油企業は嫌気

  • BusinessWeek

バックナンバー

2009年7月7日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Stanley Reed (BusinessWeek誌ロンドン支局長)
米国時間2009年6月30日更新 「Iraq's Oil-Field Auction Falls Short

 6月30日、イラクは合計8カ所の有力油田・ガス田の開発事業に関し、約40年ぶりに外資に門戸を開放する歴史的な入札を実施。ただ、事はイラク側の思惑通りには運ばなかった。

 当日落札されたのは、英石油大手BP(BP)と中国の国有石油大手、中国石油天然気集団(ペトロチャイナ・グループ、CNPC)の企業連合が落札者となったイラク最大級の油田、ルメイラ油田のみ。ほかの7つの油田・ガス田は、イラク政府が提示した厳しい条件と、イラクでの事業の政治・経済的リスクを石油各社が嫌気して、落札者が決まらなかった。

 米調査会社IHSグローバル・インサイト(IHS)のアナリスト、サミュエル・シスザック氏(ロンドン在勤)は、「イラク政府にとっては、極めて残念な入札結果だ」と語る。

 明らかにより多くの成果を期待していたイラク政府にとって、今回の入札結果の救いは、ルメイラ油田が落札されたことだ。同油田開発事業の成否は、イラクにとって重大な意味を持つ。

 ルメイラ油田はクウェート寄りのイラク南部、ヤシ林の地下深くにある。同油田の生産が回復すれば、イラクの原油生産量は、現在の日量約250万バレルから倍以上に増加する。目標は、現在は100万バレル弱にとどまっている同油田の日産量を285万バレルに引き上げ、世界トップクラスの生産量とすることだ。

 ルメイラ油田以外の油田・ガス田の開発事業はなぜ落札されなかったのか。英蘭石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSA)やBPなど国際石油資本(メジャー)各社は、2003年のサダム・フセイン政権の崩壊後、イラクでの油田開発権益の獲得に向け、研修事業やその他の支援策でイラクとの関係強化や信頼確立に努めてきたが、イラク側は外資の食い物にされないようにと、石油メジャーに対し過剰なまでの警戒心を抱いてきた。

 英エネルギー調査コンサルティング会社ウッド・マッケンジー(本社:エジンバラ)の推計によれば、BP・CNPC連合はルメイラ油田開発事業のために、5億ドル(約480億円)の鉱区取得費用(サインボーナス)を含め、総額150億~200億ドル(約1兆4000億~1兆9000億円)を投じる必要があるという。

 イラク政府は、日量約100万バレルの基準量を上回る追加生産分についてBP側に対価を支払うが、その額は1バレル当たりわずか2ドルだ。

エクソンモービルやコノコフィリップスは条件受け入れを拒否

 この対価に関して、BPは1バレル当たり3.99ドルの支払いを求め、米石油大手エクソンモービル(XOM)は4.80ドルの支払いを求めていた。イラク政府は入札提案全体ではBP連合の提案よりもエクソン連合の提案を高く評価していたが、エクソン側は1バレル当たり2ドルという条件の受け入れを拒否。BP側はこの条件を受け入れ、ルメイラ油田を落札した。

 ウッド・マッケンジーのアナリスト、アレックス・マントン氏は、事業の採算は取れるが、利益率は著しく小さいと見ている(入札結果に関するイラク石油省の公式文書はこちらを参照)。

 そのほかの油田・ガス田の入札では、1件も応札がない案件があったほか、入札企業とイラク政府の求める条件の隔たりがあまりに大きな案件もあった。例えば、埋蔵量23億バレルのイラク北部のバイハッサン油田では、米石油大手コノコフィリップス(COP)率いる企業連合が1バレル当たり26.70ドルの対価支払いを求めたが、イラク政府は4ドルまでしか譲歩しなかった。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長