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中間層、崩壊する韓国

「88万ウォン世代」急増の衝撃

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2009年7月10日(金)

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韓国中間層が崩壊している~1996年以降、毎年1%ずつ減少~

「88万ウォン(約6万3800円)世代」と言われる若者が増えており、これが韓国の中間層崩壊につながるという予測がある。調査でも中間層が減っている。

*月収が88万ウォンに達しない若者を指す。大学進学率が80%台と高い韓国では最近、大学を卒業しても就職が決まらず、契約社員の形や、建設現場や運送といった現場の仕事に就かざるを得ない若者が増えていることが背景にあると言われている。

 政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)はこのほど、「中間層の比率が1996年以降、年平均1%ずつ減少している」と発表した。

 韓国全世帯数に占める中間層の比率は56.4%と、2006年の58.5%から2.1ポイント減った。1996年に68.7%だったのが、通貨危機直後の2000年には61.1%に急落、その後も減少傾向が続いたため、96年以降から平均すると毎年1%ずつ減少した計算になるのだ。

目立つ中間層からの脱落

 6月初めにも同じ内容の報告書が発表された。成均館大学のイ・ソンリム教授が発表した論文「経済危機前後の家計経済の変化」でも、所得水準を基準にして見た中間層の比率が1997年の51.5%から2007年には43.7%と、7.8ポイント減った。

 イ教授は「通貨危機が韓国経済を直撃した98年、中間層の比率は47.5%に落ち、その後、2002年に48.6%と一度回復したが、再び減少に転じた」と分析する。

 この期間に高所得層の比率は28.6%から30%に、低所得層の比率は19.9%から26.3%に増加した。これは中間層から低所得層に落ちた世帯が多かったことになるが、韓国民の認識とは大きな差がある。

 経済協力開発機構(OECD)は、年間所得が中位所得(人口を所得順に並べた時、中間に属する人の所得)の50~150%の家計を中間層に分類している。しかし、韓国人2000人を対象にした調査では、48%の人が「韓国の中間層の比率は現在、30%未満だ」と答えた。計算上「中位所得の50~100%は中間層とは言えない」という認識だ。

 韓国の場合、住居関連費用と教育費の負担が大きいため、名目所得に比べ実質所得が低い。こうした事情が反映された結果だと思われる。

 憂鬱なのは中間層が今後さらに減少する確率が高い点だ。「88万ウォン世代」に代表される若者が下流層になっていく現状がその理由だ。過去にない深刻な就職難で、現在相当数の若者が契約社員として働いている。

 彼らが親の世代となって中間層に入り込めなければ、中間層を再生産する歯車が止まることになる。加えて彼らが働けない老人層になれば、深刻な社会問題にもつながる。現在の年金制度と医療保護制度では、彼らをカバーできないからだ。

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