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世界が踊る8%成長、実態は「官製バブル」

公共投資は「クルマという贈答品」にも化ける

2009年7月27日(月)

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 「第1四半期の売り上げが前年比マイナス30%。第2四半期がマイナス5%で、ところによりトントン。売れ行きは徐々に戻ってきている」。そう言って胸をなでおろすのが北京の電機メーカーの総経理である。「このペースでいけば、今年の後半は、前年を上回ることになる可能性が高い」というのが、彼の見方だ。

 自動車業界も有卦(うけ)に入ったように見える。今年の前半、ほとんどの日系自動車会社の販売台数は、前年を大きく上回った。トヨタ自動車の豊田章男社長が、就任直後の7月に広東省を訪問し、汪洋・広東省委書記と面談した。それも、トヨタの中国市場に対する期待感の表れだろう。

景気実感と売れ行き回復がしっくりこない

 不気味なのは、売れ行きが戻ってきた原因がはっきり見えないことだ。

 「たぶん、公共事業が増えた影響だと思うのだが、景気の実感と売り上げの回復ぶりが、どうもしっくりと一致しない」というのは、冒頭の総経理のコメントだ。「景気が良くなるというのは、もっと、ワサワサした感じなんだが」と首をかしげる。

 北京市内を歩いてみればすぐ分かる。新築のオフィスビルがそこかしこにあるが、ほとんど空っぽだ。外国人向けの高級住宅地である望京地区の韓国人は以前、1万5000人以上いたが、今は1万人を切って戻ってくる気配もない。家電量販店も平日は閑散としているし、十里河にある広大な家具市場も、休日なのにお客よりも店員の方が多いくらいだ。

 北京のオフィスビル市場は、市政府の指導もあって、表面上、家賃を引き下げることはない。その代わり、内装工事期間中の家賃を免除したり、最初の1年に限って年間3カ月分の家賃を免除するといった実質的な値引きが行われる。

北京不動産市場、実質半値も増えた

 後者の場合、1年目だけ、春節、労働節、国慶節の月が対象になるのが一般的だ。しかし、今年に入って、家賃が免除となる月数が6カ月に増えている。家賃は実質半額になっているわけだ。そして北京市内の高級オフィスビルの空き室率は第1四半期の20%から第2四半期には30%を超えた。

 夜。ほとんど入居者のいないオフィスビルで、こうこうと灯りがついているのは、スナックだ。オーナーにとっては、少しでも家賃を稼ごうという苦肉の策だろう。売れ残った市内中心部のマンションをスナックに改装するというのは以前からあったが、新築のオフィスビルに水商売がいきなり進出するのは北京では珍しい。

 「持ち主不明のビルが増えて、トラブルが多発しています」と言うのは、多くの日系企業を顧客に持つ弁護士事務所のパートナー。ビルを建て始めるが、途中で資金繰りがつかなくなり、転売する。これを何度か繰り返し、やっとビルが建ったかと思うと入居者が入らない。それでまた転売が繰り返される。

 その一方で、登記の変更手続きがいい加減だから、登記簿謄本だけみても、本当のオーナーは分からないというわけだ。お金を貸した銀行や施工業者も、いったい誰から支払いを受けていいのかわからない。

内需転換に苦しむ中小輸出企業

 「商売のやりかたが全然違う」と指摘するのは、ある商社の駐在員である。輸出企業が、内需型に転換するのはそう簡単ではない、というのだ。

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