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マイクロソフトとヤフー提携の前途に独禁法の壁

業界2位と3位の企業の提携は承認されるのか

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2009年8月5日(水)

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Spencer E. Ante (BusinessWeek誌副編集長)
米国時間2009年7月29日更新 「Microsoft-Yahoo: Antitrust Hurdles Loom

 7月29日、米ソフトウエア最大手マイクロソフト(MSFT)と米インターネットサービス大手ヤフー(YHOO)が、インターネット検索・広告事業での提携に合意。だが、この提携は米独占禁止当局の審査をすんなりとはパスしそうにない。

 もちろん、市場トップを独走するグーグルへの対抗手段としての両社の提携を、米司法省当局者が阻むことはないと思いたい。マイクロソフトとヤフーの経営陣は、グーグルへの対抗を理由に、両社の10年間にわたる提携合意は独占禁止法(反トラスト法)に抵触しないと主張する意向だ。

 だが法律専門家らは、オバマ政権下の新たな独禁当局が独禁法を厳格に運用する方針を示していることから、当局の承認を得るのはそれほど容易ではないと見る。一部の法律家や独禁当局元職員は、今回の提携合意は承認されない可能性もあり、少なくとも、合意内容の変更を迫られる可能性があると指摘する。

 クリントン政権下で米連邦取引委員会(FTC)競争局の政策担当審議官を務めていたデビッド・バルト氏は、「マイクロソフトとヤフーは、独禁当局との厳しい戦いを覚悟しなければならない。独禁当局は市場の寡占化を望まない。それは肥満の人にアイスクリームを与えるのと同じで、市場の健全化を阻むからだ」と言う。

 マイクロソフトとヤフーの提携には、欧州連合(EU)の独禁当局も関心を示すと見られる。EUは近年、合併や合弁事業に対して、米国以上に厳格な審査を推し進めている。

 米インターネット検索大手グーグル(GOOG)は検索広告市場の最大手で、65%もの市場シェアを握っているのに対し、ヤフーとマイクロソフトのシェアは合計で約28%に過ぎない。

 今回の提携合意では、マイクロソフトはヤフーのウェブサイト向けに検索エンジン技術を提供する一方、両社の検索広告の販売業務はヤフーが一手に担うことになっている。

「重大なリスク」を見込む市場の警戒論も

 一部の米連邦議員は、即座に両社の合意内容を精査する考えを示した。上院独占禁止小委員会の委員長、ハーバート・コール上院議員(民主党、ウィスコンシン州選出)は7月29日、両社の提携について「当然、厳しく精査する」との声明を発表。「本小委員会は、消費者や広告主へ広範囲な影響が及ぶ可能性があり、ハイテク業界の厳しい競争から生まれるイノベーションが阻害される恐れがあることから、検索広告市場の寡占化を懸念している」と述べている。

 金融アナリストの一部も警鐘を鳴らしている。米証券会社スタイフェル・ニコラウス(SF)のアナリスト、レベッカ・アーボガスト氏は、「政府の承認が下りる可能性はあるが、それでも、承認されなかったり、条件付きの承認となる重大なリスクがある」との見方をしている。

 マイクロソフトとヤフーが直面しているのは、過去数十年間、米国の独禁政策や独禁法の下で、特定市場の2位と3位の企業の提携が認められた例はほとんどないという厳然たる事実だ。両社が承認を得るには、この提携により、寡占化が進むことでむしろ競争が強化され、消費者の利益やイノベーションの促進につながる点を立証する必要がある。

 以前に司法省独占禁止局経済政策課(現経済分析課)課長を務めていた米ニューヨーク大学のローレンス・J・ホワイト教授(経済学)は、「独禁当局が明らかに懸念しているのは、寡占化が市場の支配的企業に対抗する勢力の強化手段ではなく、業界2位と3位の上位企業間の競争をなくし、市場全体の競争減少につながるのではないかということだ」と指摘する。

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