• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

変貌する米国の銀行支店

生き残るため、ネットカフェや会議室を備えてサービス刷新

  • BusinessWeek

バックナンバー

2009年8月7日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Dean Foust (BusinessWeek誌、アトランタ支局長)
米国時間2009年8月2日更新 「The New Bank Branch: Internet Cafes and Rent-a-Rooms

 米ノースカロライナ州シャーロットの住民が好んで使うジョークに、「道の角を曲がれば、教会か銀行支店にぶつかる」というものがある。最近の金融危機による合併までは、米銀最大手5行のうち2行が本社を置き、教会と銀行がともに重んじられているこの都市にはぴったりの表現だ。

 米国には、シャーロットのような街がいくつもある。過去10年間の住宅ブーム期には、米国中の商業銀行が先を争って支店を増やし、1990~2006年の間に、米国の金融機関の支店数はほぼ倍増、9万店を突破したからだ。米国の成人約2200人につき1支店の割合だ。

 だが、住宅バブルがはじけた今、金融業界は過剰に支店を抱えており、調整が始まると見られている。米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ、BAC)は7月28日、具体的な数字こそ示さなかったものの、今後数年をかけて6100支店の一部を閉鎖するとの報道が事実であることを認めた。業界専門家らは、5~10%の支店が閉鎖されてもおかしくないと指摘する。

 支店削減の背景にあるのは、住宅ローン関連事業の落ち込みだけではない。オンライン決済やモバイルバンキング、高度に進化したATMの普及など、新技術の導入も影響している。

 金融機関が次に導入すると予想されるのは、オンライン環境にあればどこからでも小切手の口座への預金が可能になる、多機能携帯電話(スマートフォン)やパソコン向けの小切手読み取りアプリケーションだ。米USAAセービングス・バンクは既にこの技術を導入しており、米電子機器大手アップル(AAPL)のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」からでも預金が可能だ。

 米金融調査・コンサルティング会社セレント(本社:マサチューセッツ州ボストン)の上級アナリスト、ボブ・メーラ氏は、「こうした新技術を活用すれば、信用金庫や中小銀行でも、広大な支店ネットワークを持つ大手銀行と互角に競争できる」と話す。

 バンカメで消費者・中小企業向け融資部門を率いるリアム・マギー氏によれば、1月の時点では、銀行支店での預金総額の33%が全米1万8500台のATMから預金されていたが、新型ATMの第1陣1万2800台を導入したところ、ATMを使った預金割合が約40%に跳ね上がったという。新型ATMでは、預金した小切手のコピーが付いた明細書が出てくる仕組みだ。

 マギー氏はBusinessWeekのインタビューで、「非常に速いペースで、顧客行動に大きな変化が起きている。時間や場所を問わず、顧客の都合に合わせた取引ができるようにしたい」と語った。

支店閉鎖のもう1つの理由は規制逃れ

 金融機関が支店閉鎖を急ぐのには、住宅バブル崩壊や新技術の登場による影響があるのは確かだが、ほかに隠れた理由があるとの見方をするアナリストもいる。

 米ロックデール・リサーチの金融アナリスト、リチャード・ボーブ氏は、オバマ政権が創設を目指す金融消費者保護庁(CFPA)が「金融機関の利益率にとって大きな脅威」になると見る。7月28日付けの顧客向けリポートでは、CFPAは価格面を含め「消費者金融をあらゆる面で規制」し、「不採算支店の維持を強制する権限を持つことになる」と指摘している。

 そのため、金融機関はCFPAが創設される前に、低所得者層の多い地域にある利益率の低い数千の支店を閉鎖すると、ボーブ氏は予想している。同氏は、顧客の志向の変化に対応して支店を閉鎖するというバンカメの主張に異論を唱え、「支店の閉鎖は経済的な理由と、過剰な規制を逃れるためだ」と語る。

 これに対しバンカメのマギー氏は、「規制の動きは関係ない。当行は低中所得者層向けサービスの取り組みを一層強化している」と反論する。

 とはいえ、金融機関の支店を巡る経済環境に変化が起きていることに議論の余地はない。つい1980年代までは、金融機関にとって支店は、必要だが、コストがかかる存在だった。それが、2000年代初めの金利の急低下で一変した。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の社会に足りないのは起業家精神です。

デイビッド・ルーベンシュタイン 米カーライル・グループ共同創業者兼共同最高経営責任者