今度の選挙は「自民党対民主党」の構図で捉えられてはいるが、争点がはっきりしない。
両党ともどちらがどれだけ、ばら撒くかの競い合いに終始し、大事な論点を避けていることでは似ていると、前回の「うそと、はぐらかしばかりの『政権公約』」で書いた。
さて、その後、ようやく非核三原則など注目に値する議論がちらほらと聞こえ始めた先々週、政界に新顔が現れた。その名も「みんなの党」だ。
独立行政法人、公益法人の改革に言及した唯一の政党
渡辺喜美代表が掲げるのは、「自ら熱意を込めて作成し、同志を募って歩いたマニフェスト」である。一読すると筆者が挙げた論点に言及している部分もある。「みんなの党」のマニフェストと筆者がこれまで挙げてきた論点とを照合してみることにした。
みんなの党の渡辺代表が自民党を出た原因は、ご存知の通り、公務員制度改革を阻まれたからであった。この課題に、みんなの党は、マニフェストの中の「I 増税の前にやるべきことがある!」の「ストップ!『役人天国』」で、こう言及している。
2. 税金のムダ遣いの元凶、官僚の天下りを全面禁止する
1. 「わたり」あっせん、「各省庁個別あっせん」の即時全面禁止。違反には刑事罰を導入。
2. 人材バンク(官民人材交流センター)を時限的に廃止。
3. 「早期勧奨退職慣行」を撤廃し、定年まで働ける(その代わり、給与の大幅ダウンもある)人事制度を確立。
4. 天下り官僚OBへの更なる退職金払いの差し止め。
「4」において、筆者が挙げた論点と一致している。
3. 予算をゼロベースで見直し、「埋蔵金」(30兆円)を1円残らず発掘する
1. 予算(一般会計+特別会計=207兆円)を抜本的に組み替え。
2. 埋蔵金御三家(財政投融資、労働保険、外為特別会計)の剰余金、準備金をはじめ特別会計、独立行政法人の資産・負債差額(各100兆円、15兆円)を徹底精査。
3. 国有財産や政府株を売却。
マニフェストの中で埋蔵金の温床である財政投融資、外為特別会計の存在に言及しているのは、みんなの党だけである。
郵政民営化反対派の「矮小化」「ごまかし」
強いて言えば、剰余金などの「徹底精査」にとどまり、その仕組み自体をリストラするとは明言していないのは、詰めが甘い感じである。
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1958年生まれ、法政大学大学院修士課程修了。スウェーデン国防軍国際センター民軍協力コース修了。広告代理店、出版社勤務を経てフリージャーナリストとして独立。1989年より国際協力の取材を始め、現在では世界の紛争地に赴くかたわら、発展途上国の開発・援助政策、コミュニケーション戦略を作成する。拓殖大学国際学部非常勤講師も務める。







