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鉄鋼のエッサール、買収攻勢で事業を急拡大

アウトソーシング事業に力点、ベンチャー企業を取り込む

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2009年8月31日(月)

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Busy at the back of the office

2000年初頭、インド企業向けにビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の事業化を考えた起業家は、まずいなかっただろう。

 ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)とは総務や人事、経理といった業務を外部専門企業に委託すること。当時、この事業がインド国内市場であまり期待できなかったのは、2つの理由がある。

 まず利益率が低い。海外企業から業務委託を受けるのに比べて、インド企業からの場合、利益率は3分の1程度に下がる。また、自社の業務を外部委託しようと考えるインドの大手企業も多くはなかった。

 だが、43歳のサンディット・セン氏はそんな状況にもひるまず2001年、バンガロールで業務受託会社、カスタマー・ファースト・サービスを設立した。コルカタにあるプレジデンシー・カレッジの経済学部を卒業後、通信会社のハチソン・マックスに勤務したセン氏は、国内における通信、金融サービス業務の外部委託には大きな事業機会があると見込んだのだ。

 セン氏の狙いは的中した。起業してほどなく、家電メーカーのBPL、スタンダード・チャータード銀行、飲料や医薬品などを製造するUBグループ、医療機関であるアポロ・ホスピタルズから業務委託の話が舞い込んできた。その後の5年間でセン氏のカスタマー・ファースト・サービスは、社員約2500人、インド6都市に事業所を持つまでに発展した。

起業家が業務アウトソーシングを牽引

 このセン氏の事業に米国のある起業家が目をつけた。

 ロサンゼルスに本拠を置く47歳の起業家、ランス・ローゼンツバイク氏だ。ゼネラル・エレクトリック(GE)と投資銀行のモルガンスタンレーに勤務した経歴を持つ同氏は1998年、友人のデビッド・ナッシュ氏とともに業務受託会社、ピープルサポートを設立。2000年のIT(情報技術)不況、いわゆるドットコム不況の時には、コールセンターの大部分をフィリピンやコスタリカといったコストが低い地域に移転させ、難局を乗り切った。

 それから8年後、世界経済は米国のサブプライムローンの危機に端を発し、大混乱に陥った。この事態に対応すべくローゼンツバイク氏は、世界で最も力強い経済成長を遂げるインドで事業機会を探るべくムンバイに飛んだ。

 そこで出会ったのがカスタマー・ファースト・サービスのセン氏だった。

 「業務アウトソーシング事業を手がけるインド企業10数社の関係者に会った。その結果、カスタマー・ファースト・サービスと提携することにした。価値観や品質管理に対する考え方を共有できる相手だったことが大きい」とローゼンツバイク氏は言う。

 バンガロールのセン氏とロサンゼルスのローゼンツバイク氏を結びつけたのは、ルイア財閥が率いるエッサール・グループだった。ムンバイに本社を置き、売上高180億ドル(約1兆7000億円)規模のエッサール。鉄鉱石の採掘から最終製品の販売までを手がける総合鉄鋼メーカーとして知られ、英ボーダフォンと合弁で立ち上げた通信事業に加え、石油精製所、海運会社、建設会社なども経営している。

 だが、エッサールが業務アウトソーシング事業を展開していることはほとんど知られていない。エッサール・グループは傘下にアウトソーシング事業の持ち株会社イージスを設立、過去6年間にわたりアウトソーシング事業を着実に成長させてきた。最近は業務アウトソーシングを中心とするIT事業において、積極的に買収も進めている。

 セン氏とローゼンツバイク氏の2人は、エッサールのアウトソーシング事業の一翼を担うことになった。つまり、2人はそれぞれの会社を統合し、イージス傘下に入ったのだ。巨大企業グループの一員となり、2人は金融、経営戦略面で強力な支援を得られるようになった。

 イージスのアパルップ・セングプタ社長兼グローバルCEO(最高経営責任者)は「イージスは(セン氏やローゼンツバイク氏などの)起業家が、困難を立ち向かい成功するための全面的な支援をする」と語る。

 44歳のセングプタCEO自身も起業家で、24/7カスタマー、イオンイデア、シンクハーバーといった業務アウトソーシング会社を米国で設立、経営している。

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