• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

金相場が急騰のワケ

中国需要説の真偽は?

  • BusinessWeek

バックナンバー

2009年9月14日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

David Bogoslaw (BusinessWeek、投資欄記者)
米国時間2009年9月8日更新 「What's Behind the Gold Price Surge

 夏場は軟調だった金の取引が、9月に入って活発化し、金価格は1トロイオンス(約31グラム)当たりほぼ1000ドル(約9万2000円)に達した。9月第1週に金価格はわずか2日間で3.6%も急騰し、9月3日の最高値は997.80ドルとなった。週末の9月4日はわずかに値を下げ、米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の金先物12月物は前日比1.60ドル安の996.10ドルで取引を終えた。9月8日には、米ドル相場が一段と下落する中、金先物12月物の価格は一時1000ドルを超え、2008年3月以来の高値をつけた。

 投資ストラテジストやエコノミストは、中国人民銀行(中央銀行)による金の買い増しやインフレ懸念など様々な事柄を挙げ、金相場が過去半年間で最も急伸した原因を説明する。だが、英貴金属調査会社ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ(GFMS)のフィリップ・クラップウィック会長は、そうした事由の多くは、金の値上がりを後付けで正当化する説明にすぎないと見ている。

 クラップウィック会長によれば、今回、金相場が1トロイオンス=1000ドルの水準を完全に突破できなければ、1000ドル突破に失敗するのは今年2月以降3度目で、投資家心理が急激に反転する可能性もあるという。

 米ゲイン・キャピタル傘下のオンライン為替取引部門フォレックス・ドット・コムの為替ストラテジスト、ジェイコブ・オウビナ氏も、原油価格が8月24日の週に1バレル=75ドルの壁を突破できなかった後、再び1バレル=67ドルに値下がりしたように、金価格も1000ドルを突破できなければ、同様に反落すると予想している。

中国需要説は本当か?

 中期的な金相場の動向に対するGFMSのクラップウィック会長の見通しは楽観的だ。同会長は、各国政府が不況から脱却するために打ち出した「極めて放漫な」財政政策や金融政策がインフレを招き、それがより多くの投資家の金投資につながるとして、金相場はいずれ1000ドルを超えると見ている。しかし、現時点では、それほどの高騰を期待する根拠はないと語る。

 「投機筋は既にかなり金を買い持ちしており、現時点でさらなる上昇は期待できない。商品相場は全般に値上がりし過ぎていて、調整の余地がある。今回の上昇局面で、期待されている1トロイオンス=1000ドル以上の水準が定着するとは思えない」(同会長)

 現在の金急騰の原動力は何だろうか。第1に、先行きの不透明な時代のせいで、安定的な資産価値を求めて金を購入する需要がある。

 中国政府当局は、米ドル建ての巨額の外貨準備に偏重した保有資産の分散化を図るため、金地金の購入を増やしていると言われているが、中国当局は国内産の金を買い取っており、国際市場で金を買いつけているわけではない。

 一部には、財政赤字の急拡大に伴うインフレ予測ではなく、実質金利が依然としてゼロ以下で、今後もデフレ圧力が続くとの予測が、金相場の値動きに表れているとの見方もある。実際、7月の季節調整前の消費者物価指数(CPI)は、食品が0.9%増、食品・エネルギーを除いたコアCPIが1.5%増と上昇したものの、エネルギーCPIが28%減と大幅に下がり、総合指数は0.2%減となった。前年比マイナス2.1%であり、インフレ懸念が差し迫っているとは、とても言い難い。

金価格は1200ドルに達するとの予想も

 また、9月4日に発表された8月の非農業部門の雇用者数や、過去26年で最悪の9.7%に達した米失業率などから判断して、賃金インフレの懸念も皆無に等しい。生産部門や非管理部門の非農業雇用者の8月の平均時給は、0.06ドル(0.3%)増の18.65ドルだった。米労働省労働統計局(BLS)の発表によれば、この1年で平均時給は2.6%増えたが、週平均勤務日数が減ったため、平均週給はわずか0.8%しか増加していない。

 また、深刻なドル安懸念が最近特に生じているわけでもない。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック