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建国60周年祝賀ムードに水を差す「黒社会」

10月1日「国慶節」前夜の北京~路地裏からの報告

2009年9月28日(月)

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 「黒社会のものだ」。携帯電話からドスの利いた声が飛び込んできた。

 「心底、恐ろしくなりました。私の名前、家族一人ひとりの名前と年齢、それに住所はおろか、車のナンバーまで知っているんです」。恐怖さめやらぬ面持ちでこう語るのは、北京のある日系企業の中国人管理職である。

 「5万元(約60万円)用意しろ。さもないと家族の身に何があっても知らないぞ」。そういって、電話は一方的に切れたという。

 その従業員は、慌てて最寄の公安局に行き、ことの顛末を伝え、保護を願い出たという。しかし係官の対応は、けんもほろろだった。

 「そんな話は掃いて捨てるほどある。いちいちかまっておれん」

 もちろん、携帯電話の着信履歴には電話番号が残っているのだが、中国の場合、商場(マーケット)に行けば、中古の携帯電話などいくらでも買える。番号など使い捨てだ。

 「その時は、そういうものかと思いましたが、個人情報がこれだけ漏れ出しているというのは、やはり怖いですよ」とこの従業員は語る。

祝賀ムードの裏で、犯罪摘発に大わらわ

 公共投資による剛腕成長と、世界トップの外貨準備、さらには、GDP(国内総生産)が世界第2位になる観測、という華々しい成果をひっさげ、中国は10月1日、建国60周年を迎える。

 そして、この記念式典が行われる北京では、数十万人とも言われる公安、武装警察、民警が動員され、治安の維持に余念がない。公安のパトカーは市内の路地裏まで走り回り、風俗営業の店先には、公安の係官が立つ。不要不急の出稼ぎ農民は強制帰郷だ。

 ただ、北京五輪の時に比べれば、圧迫感は少ない。五輪は、あくまでも「よそゆき」の行事だったが、国慶節(建国記念日)は自分たちのお祭りだ。外国への遠慮などは不要。しかも、中秋の季節。月餅や贈答品を交換する時期でもある。いやが上にも慶祝の気分は盛り上がる。

 しかし、それも表面だけのこと。黒社会とおぼしき男からの一般市民に対する恐喝すらも、まともに取り上げる余裕がないほど、公安当局は治安維持と頻発する犯罪の摘発に大わらわだ。

 国慶節を前に、街をきれいにしておこう、というわけで、KTV(カラオケボックス)や未許可のインターネットカフェの摘発が精力的に行われている。

 例えば8月には吉林省だけで33件のインターネットカフェが摘発されという。情報統制の一環でもあると同時に、ネットを通じた売春の斡旋や違法ポルノの配信を摘発するという狙いもある。

覚醒剤、泥酔運転、タクシー強盗

 KTVは、覚醒剤などドラッグ取引の温床にもなっていると言われる。特にメタンフェタミン(覚醒剤の一種)を水に溶いたものなどが、店内で飲まれているという。「幸福の水」と呼ぶらしい。

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