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構造調整を忌避すれば、中国の成長は持続不能

著名エコノミストの許小年・中欧国際工商学院教授に聞く

  • 経済観察報

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2009年9月24日(木)

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誰拒絶調整 誰最后復蘇

経済観察報記者 張斌/任茜

世界規模の経済危機に対応するため、中国政府は総額4兆元(約56兆円)の景気対策を打ち出し、インフラ建設などの公共投資に巨額のカネを投じている。だが、中欧国際工商学院の許小年教授は、このようなやり方で経済成長を支えるのは誤りであり、持続不可能であると警鐘を鳴らす。

*許小年氏は中国を代表するエコノミストの1人。世界銀行、米メリルリンチ、中国国際金融(中国の投資銀行大手)などを経て、2004年から現職。中欧国際工商学院は中国政府と欧州連合(EU)が1994年に共同設立したビジネススクールである。

問: 今回の世界的な経済危機は、過去の経済危機とはどこが違うとお考えですか。

答: 経済危機はグローバル化の過程で生じたが、危機によってグローバル化の流れが止まることはない。危機が世界に広がった背景には、グローバル経済の一体化が加速する中で、世界各国の制度や政策がそれに追いついていなかったことがある。

 危機の直接の引き金は、米国の通貨政策と経済のグローバル化の間に生じた矛盾だった。米国の通貨政策は自国の経済状況と国益に基づいて決められるが、ドルは世界中で使われている国際通貨でもある。

 グローバル化が加速する中、米国の通貨政策は自国の状況だけに基づいて決めるべきではなくなっていた。にもかかわらず、米連邦準備制度理事会(FRB)のアラン・グリーンスパン前議長にはそれがよく見えていなかった。グリーンスパン氏が長期にわたって誤った政策(金融緩和や規制緩和)を続けたため、米国の経済は著しくバランスを欠く構造になってしまった。

 米国の消費者は、(資産バブルをテコにした)過剰な借金で過剰な消費に走った。そこで消費されていた商品はどこから来たのか。答えは“メード・イン・チャイナ”だ。中国の輸出製品に対する政府の補助金の恩恵は、最終的に誰が享受していたのか。答えは(中国製品を安く買える)米国の消費者だ。

中国経済の生命線は海外市場ではなく国内市場

問: 輸出製品に対する補助金は、グローバル市場での中国製品のシェアを維持し、国内の雇用を確保するためだという意見もあります。

答: 雇用問題を解決するため、グローバル市場に望みを託すのは極めて危険な考えだ。その意味で、今回の金融危機は1つの教訓と言える。中国の雇用の生命線はあくまで国内市場であり、海外市場はプラスアルファだ。海外市場に命を託すべきではない。

 中国には数々の輸出補助金があり、労働力も安いため、輸出製品の価格が非常に安い。米国の消費は本来なら自国内の生産能力を超えられないはずだが、グローバル化がそれを可能にした。米国人の代わりに中国人が生産してくれるわけだ。FRBの金融緩和政策は、米国人の過剰消費を招いただけでなく、中国の(生産設備への)過剰投資を後押しした。それは中国経済に過剰貯蓄と過剰投資という構造的な問題をもたらした。

 米国経済が今回の危機から復活するためには、まず経済構造のバランスを正常に戻さなければならない。同じく、中国も経済構造の見直しが避けられない。過剰投資をやめ、一般市民の消費を増やすことが必要だ。

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