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世界経済の回復をリードするアジア

財政金融の超緩和によってもたらされたV字型回復

  • 黒田 東彦

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2009年9月25日(金)

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 世界経済が深刻な不況に陥った2008年秋以降、アジア経済も急速な成長減速を経験しました。しかし、いまや中国やインドなど多くのアジア新興市場国がV字型の回復を示し、アジアが世界経済の回復をリードする形になっています。

 その結果、一時は影を潜めていた「デカップル論」が復活し、アジア経済は世界経済が不況に陥ったままでも成長が続けられるような楽観論が出てきました。

 しかし、現在のアジアの急速な回復は財政金融の超緩和によってもたらされたものであり、持続可能なものかどうかは十分な検証を必要とします。また、中長期的に見て欧米への大幅な輸出超過によって高成長を続けることはできないとすれば、アジアは構造的に域内需要を増加させる必要があるでしょう。

 アジア開発銀行(ADB)は、毎年3月に「アジア開発展望」(Asian Development Outlook)として短期経済見通しを発表し、9月にはそれを改定していますが、9月22日に今年の改定版が発表されています。ADBのウェブサイトで「展望」を見ることができますが、ここでは、私なりの解釈を加えて短期および中期のアジア経済動向についてリポートしたいと思います。

世界経済危機のアジアへの影響

 2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻によって世界経済が一挙に深刻な不況に陥り、アジア諸国の日米欧への輸出が大幅に落ち込みました。その結果、輸出依存度の高い韓国、中国、ASEAN諸国などの成長率は急速に低下していきました。

 なかでも、エレクトロニクスや機械といった世界的に需要が落ち込んだ商品の輸出に特化している韓国、台北チャイナ、マレーシア、シンガポールなどは、一気に大幅なマイナス成長に陥りました。

 一方、中国、インドネシア、ベトナムなどは、繊維雑貨や一次産品の輸出も多く、これらの輸出は(数量で)それほど落ち込まなかったこともあり、成長率は鈍化したものの、マイナス成長は経験していません。また、そもそも輸出依存度の小さいインドやバングラデッシュなどでは、成長率の鈍化は小幅にとどまっています。

 このように、同じアジア新興市場国であっても、輸出依存度、輸出品構成、輸出先国などの違いにより、世界経済危機の影響は微妙に異なっています。しかし、すべてのアジア諸国が1997、98年のアジア金融危機以来の深刻な不況に陥ったことは確かです。

 こうした輸出減少による不況に対し、アジア諸国はいっせいに財政金融政策の緩和で対処しました。ただ、当然のことながら、財政や国際収支などの状況の違いに応じて対応策の規模や内容は違っていました。

 一番注目を集めたのは中国の対応でした。

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