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「一路走好!」~『クレヨンしんちゃん』の作者逝去に関する中国の熱い報道

2009年9月25日(金)

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 9月21日、『クレヨンしんちゃん』の作者である臼井儀人さんの逝去が確認された。中国のメディアでは失踪の時点から始まって、刻一刻と新情報が伝えられ、ネットや新聞だけでなく、CCTV(中央電視台)までが、その進展を追った。中には事故現場における断崖絶壁の写真を載せて、「自殺かもしれない」という憶測までが報道された。

 しかし、21日に、発見されたご遺体が、まちがいなく作者のものであることが判明すると、どのメディアも作者の逝去を惜しむ声に満ち溢れた。

 中でも私を感動させたのは、「一路走好!」という哀悼の言葉だ。

 中国語の「走」は「歩く」という意味で、「好」は「良い」という意味。したがって「一路走好」は「(あの世にいらした後の)人生がどうか素晴らしいものでありますように!」ということを指す。「ご冥福を祈る」(祈冥福)と内容的には同じと言えば同じだが、言葉のニュアンスが異なる。故人を愛し、自分に非常に近い存在として慈しみ、かつ敬愛する心が込められているのである。

 実際、日経ビジネスオンラインの連載(2007年10月24日、「クレヨンしんちゃん」にハマる中国の母娘 )でもご紹介したように、中国における『クレヨンしんちゃん』の人気には絶大なものがある。特に中国の場合は、お茶の間に流す画像として好ましくない場面にはモザイクが施してあるので、大人も安心して子供に観せることができ、まさに親子ともども笑い転げながら鑑賞し、また若い女の子たちはまるで自分の将来の子供を可愛がるような気持ちで「しんちゃん」を愛した。

大手メディアもネットも大量に報道

 中国語では『クレヨンしんちゃん』は『蜡筆(ラービー)小新(シャオシン)』と訳されている(筆は簡体字表記)。「蜡筆」とは「クレヨン」、「小」は子供の名前や自分より年の若い者の名前の前に付けて親しみを込めて呼ぶときに使う場合が多く、「小新」は「可愛い新ちゃん」というニュアンスである。

 その熱の入れ方の詳細を記すのは至難の業だが、いくつかの例を引くなら、たとえば「人民日報」電子版である人民網(網はネット)では、娯楽チャンネル、メディア・チャンネル(「中国新聞網」からの転載)、bookチャンネル(「広州日報」からの転載)というように、30分から数時間という非常に頻繁な間隔で「蜡筆小新」の作者に関する新しい記事を載せ、21日の時点で「人民網」だけで200項目以上の記事を見つけることができた。

 紙ベースでも多くの新聞がこの訃報を大きく扱い、「北京晩報」(夕刊)では「世界新聞」(世界のニュース)の頁で紙面半分を割いて扱っており、北京の「京華時報」でも紙ベースで報道したものを京華網というサイトに載せ、それがつぎつぎに転載されている。

 また人民網にも転載された「広州日報」(紙ベース)に載っている『クレヨンしんちゃん』のアニメ画像の下には「網友哀悼:臼井已去,小新再无新作」(ネットの友達から哀悼を表する:臼井さんは既に去ってしまった、「小新」(可愛い新ちゃん)の新作を見ることはもうできない)というキャプションが付いていた。

ウェブに溢れた哀悼の声

 「中国新聞網」は9月21日、「ありがとう!どうか一路走好」というタイトルで、作者への網友たちの哀悼の思いを、次のように述べている。

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「中国"動漫"新人類」のバックナンバー

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「「一路走好!」~『クレヨンしんちゃん』の作者逝去に関する中国の熱い報道」の著者

遠藤 誉

遠藤 誉(えんどう・ほまれ)

筑波大学名誉教授

1941年、中国長春市生まれ、1953年帰国。理学博士。中国で国務院西部開発弁工室人材開発法規組人材開発顧問、日本では内閣府総合科学技術会議専門委員などを歴任。2児の母、孫2人。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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