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危うい鳩山「友愛」外交

軍拡と威圧を見て見ぬふり、チェンバレン英元首相にならねばいいが…

2009年10月5日(月)

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 「中国の改革開放が成功した最大の原因は、何だと思いますか?」

 3年ほど前の冬、目をきらきらさせながら参加者に問いかけたのは、李肇星外交部長(当時)だった。北京の長富宮で催された非公開の安全保障セミナーでのことだ。

戦争を封印し経済発展に邁進したが

 そして、一拍おいてから、種明かしをするように続けた。

 「戦争です。改革開放以来の約30年間、中国は対外戦争を1度もやっていない」

 1979年の「ベトナム侵攻」が、中国にとっての最後の対外戦争だった。この戦いで人民解放軍は、百戦錬磨のベトナム軍に手痛い目にあわされ、かろうじてメンツを保つ格好で停戦にこぎつけた。

 それと相前後して、改革開放が始まった。以後、中国は武力衝突を伴うような対外紛争を経験していない。

 その時までの中国共産党の歴史は、まさに戦争と闘争の歴史だといって良い。国共内戦、朝鮮戦争、中印紛争、台湾との砲撃戦、中ソ国境紛争、そしてこれに百家争鳴運動後の右派弾圧、文革といった内戦まがいの状態が加わる。

 改革開放から30年。食べること、豊かになることにまい進し、戦争を封印してきたように見える。しかし、その陰で、猛烈な軍備拡張も同時並行で推進されてきたということは見逃せない。戦争をするためというよりも、威圧力を高めて国益を守るのが目的だ。

進む軍の近代化

 特に、冷戦が終結した89年以降、世界に残された唯一の共産主義大国として生き残りを図るべく、中国の軍事予算は、10%以上で拡大し続けてきた。2008年時点でGDP(国内総生産)に占める軍事費の割合は4.3%もあり、米国を上回っている。

 そして、経済発展が進み、国際社会での地位が向上するにつれ、軍の役割も変わってきたように見える。台湾、ベトナム、ロシア、北朝鮮との国境防衛という伝統的なものから、グルーバルレベルでの国益を守るという、より積極的なものへと脱皮しつつあるのではないか。

 そして、そのための装備の近代化も急ピッチで行われている。

 手元に1枚のDVDがある。「国慶盛典」というタイトル。建国50周年の天安門広場での式典を記録したものだ。現在と10年前の北京市内の様子を比較するうえでも、軍の装備の近代化振りを比べるうえでも興味深い。

 特に軍の装備の近代化は目覚ましい。軍用車両にはGPSや最新鋭の情報通信システムが搭載されるようになっている(エアコンは未搭載のようだが)。10年前の装備は、ロシアの兵器のコピーがほとんどだったが、欧米の先進軍事技術も鋭意導入されているようだ。

 歩兵が持つ自動小銃も「カラシニコフ」一辺倒ではなくなった。戦闘機の長距離飛行を可能にする空中給油機も配備されたし、2隻の空母も突貫工事で建造中だ。

脅かされる日本の権益

 「多分、胡錦濤首席は、心の中で苦笑したと思うよ」と言うのは北京の欧米外交筋である。

 「だって、東シナ海を『友愛の海』にしよう、だろ? 何て答えればいいんだ」

コメント9

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